この記事では、2022年の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」第47話(2022年12月11日放送)のあらすじをわかりやすく解説します。
ネタバレを含みますのでご注意くださいね。
【鎌倉殿の13人】第47話のネタバレとあらすじを解説
承久元年(1219年)。
鎌倉では、実衣が政子の補佐役として戻ってきました。
尼将軍となった政子がそのように取り計らったのです。
実衣:(義時に)私のこと殺そうとしたでしょ?
義時:してない
実衣:首をはねるって言ったでしょ?
義時:言ってない
(時房に向かって)言ってないよな?
時房:・・・・・
義時:我が妹。愛しき実衣。これからも鎌倉のために尽くしてくれ。
(義時が部屋を出ていく)
時房:言ってました。
白々しい義時「言ってない」
お茶目なトキューサ「言ってました」#鎌倉殿の13人 pic.twitter.com/S3jfIG82ZU— 月兵☾ (@geppei) December 11, 2022
源頼茂の謀反
京では、源氏の末流である源頼茂が謀反を起こし、内裏(皇居)に火を放って自害します。
次期の鎌倉殿に三寅に決まったことを不服としてのことです。
このため、内裏は宝物とともに焼失します。
後鳥羽天皇は内裏を再建するため、御家人に費用の捻出を命令。
後鳥羽上皇の計略では、
義時はこの命に従わないだろう、御家人たちとの関係が悪化すればよい、
という意図がありました。
承久3年5月、後鳥羽上皇は、京都守護で義時の義兄にあたる伊賀光季を襲撃し、自害させます。
「これをもって北条討伐ののろしとする、皆にそう伝えよ」
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後鳥羽上皇の院宣
数日後、三浦義村に義時追悼を命じる院宣(上皇が出した文書)が手渡されます。
ここには、義時に不満のある御家人・長沼宗政も来ており、宗政もまた院宣を受け取っていると明かしました。
一方、義時は、伊賀光季が襲撃される直前に義時に送った文を読み、後鳥羽上皇の襲撃を知ります。
「これで済むはずがない、攻めてくるぞ」
政子、泰時、時房、大江広元、三浦義村を御所に集めて対策を練ることに。
有力な御家人に、後鳥羽上皇が院宣を出していると大江広元は予測。
調べてみると、義時に反発する御家人に8通の院宣が出されていることがわかりました。
義時は、黙って考え込み、その後泰時と時房に伝えます。
「この院宣をよく見ろ。これは鎌倉に攻め込むためのものではない。私を追討せよという院宣だ」
義時の覚悟
義時:「太郎、私はお前が跡を継いでくれることを何よりの喜びとしている。お前になら北条を、鎌倉を任せることができる」
泰時:「どういう意味ですか?」
義時:「私ひとりのために鎌倉を灰にするわけにはいかない」
義時は、自分のために鎌倉を戦場にできないとの思いから、泰時たちに鎌倉の今後を託します。
そして、政子に会いに行き、執権としての最後の役目を果たすとの決意を告げました。
義時は、鎌倉のために命を落とす覚悟で、京に向かおうとします。
しかし、政子は断固反対。
義時:
「片田舎の次男坊の名を上皇様が口にするとは…、清盛、義経、頼朝と並んだのです」
「面白き人生でございました」
義時「面白き人生でございました」
これが義時の答え。時代に翻弄されながらも数々の経験や人物が義時を動かした。#鎌倉殿の13人 pic.twitter.com/P6MhPH4Ny0
— 花笠ハリッサ (@ayamesuigo203) December 4, 2022
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政子の演説
義時は御所に御家人たちを招集。
御家人たちに、後鳥羽上皇とのこれまでの経緯を話そうとしたとき、政子が現れます。
そして義時を下がらせ、紙を取り出し読み始めます。
「私が皆にこうして話をするのはこれが最初で最後です。
源頼朝様が朝敵を討ち果たし、関東を治めてこのかた、その恩は山よりも高く、海よりも…」
これは大江広元に書かせた文章でした。
朝廷が仕掛けた戦であり、鎌倉に危険が迫っていることを御家人たちの心に響くように訴えかけるように作ったもの。
しかし政子は途中で読んでいた紙をしまって、真実を語り始めます。
後鳥羽上皇が狙っているのは鎌倉ではなく、義時であると。
本当のことを申します。
上皇様が狙っているのは鎌倉ではない。ここにいる、執権・義時の首です。
首さえ差し出せば兵をおさめると院宣には書かれています。そして義時は己の首を差し出そうとしました。
鎌倉が守られるのならば、命を捨てようとこの人は言った。あなたたちのために、犠牲になろうと決めた。
もちろん私は反対しました。
しかしその思いは変えられなかった。
ここで皆さんに聞きたいの。あなたがは本当にそれでよいのですか?
確かに執権を憎むものが多いことは私も知っています。彼はそれだけのことをしてきた。
でもね、この人は生真面目なのです。すべてこの鎌倉を守るため。
一度たりとも私欲に走ったことはありません。
鎌倉始まって以来の危機を前にして選ぶ道は2つ。
ここで上皇様に従って、未来永劫、西の言いなりになるか。戦って、坂東武者の世をつくるか…?
ならば答えは決まっています。
速やかに上皇様を惑わすかんぞくどもを討ち果たし、三代にわたる源氏の遺跡(ゆいせき)を守り抜くのです!
頼朝さまの恩に今こそ応えるのです!
向こうはあなたたちが戦を避けるために執権の首を差し出すと思っている。
ばかにするな。
そんな卑怯者はこの坂東にはひとりもいない。
そのことを上皇様に教えてやりましょう!
ただし、敵は官軍。厳しい戦いになります。
上皇様につきたいというものがあれば止めることはしません。
泰時:
「そのような者がここにいるはずがございません。
今こそ、一致団結し、尼将軍をお守りし、執権殿のもと敵を打ち払う。
ここにいる者たちはみなその思いでいるはずです。
違うか!?」
「その通りだ」と盛り上がる御家人たち。
義時は涙ぐみます。
泰時:執権殿、これが上皇様へのわれらの答えです。
第48話最終回に続きます。
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【鎌倉殿の13人】第47話の解説と感想
最終回直前のクライマックスでしたね。
今回の見どころはやはり、政子の演説。
素晴らしかったです。最終回前の神回でした。
久々に心が晴れた回でもありましたね!
前回、義時に「鎌倉のために姉上は何をなされた!?」と責められ、ショックを受けている様子だった政子。
今回は、鎌倉を守るために、尼将軍となった政子が一肌脱ぎましたね。
これまでに鎌倉を守るために、義時自らが修羅となってきたこと。
闇落ちした義時が報われる内容でほんとによかったです。
ちなみに、史実では、政子の演説は壮大なフィクションという説もありますよね。
『承久記』では政子自身が鎌倉の武士を前に演説を行ったとされていますが、
『吾妻鏡』では安達景盛が演説文を代読。
吾妻鏡での原文はコチラです↓↓
皆心を一にして奉るべし。是れ最期の詞なり。故右大将軍朝敵を征罰し、関東を草創してより以降、官位と云ひ俸禄と云ひ、其の恩 既に山岳よりも高く、溟渤よりも深し。報謝の志浅からんや。而るに今逆臣の讒に依りて、非義の綸旨を下さる。名を惜しむの族は、早く秀康・胤義等を討ち取り、三代将軍の遺跡を全うすべし。但し院中に参らんと欲する者は、只今申し切る可し者り。
吾妻鏡
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47回の冒頭では、義時が昔を思い返していました。
昔は誰の頼みでも耳を貸していた義時が、今ではそんなこともなくなり、義村からは
「立場は人を変えるな」
と言われていましたね。
昔を思い出す義時と、ヒグラシの声が重なり、なんだか切なく感じました。
また、神仏を頼らないと言った義時に、泰時が頼朝の遺品を無理やり返すシーンも素敵でしたね。
なんだかんだで、親子愛が感じられる義時と泰時親子でした。
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鎌倉殿の13人|ネタバレとあらすじ
・第42話「夢のゆくえ」
・第43話「資格と死角」
・第44話「審判の日」
・第45話「八幡宮の階段」
・第46話「将軍になった女」
・第48話「義時の最期」