2025年NHK大河ドラマ『べらぼう』がついにスタートしますね。
初回となる第1話の物語は、明和九年（1772年）の江戸を襲った大火から始まります。遊郭・吉原を舞台に、主人公の蔦屋重三郎（通称・蔦重）が火災の中で人々を救いながらも、波乱に満ちた人生の第一歩を踏み出す様子が描かれます。
今回は『べらぼう』のネタバレを含む第1回のあらすじをご紹介しながら、このドラマの魅力に迫ります。
べらぼう｜第1話のネタバレとあらすじ
明和の大火と蔦重の決断
明和九年（1772年）、江戸の町を大火が襲いました。発端は、無宿坊主が盗みのために寺に放った火。火は瞬く間に広がり、ついには浅草の外れにある吉原にも及びました。
人々が逃げ惑う中、一人の若者が吉原内の九郎助稲荷に駆けつけます。その名は蔦屋重三郎。幼なじみの花魁・花の井が、禿（かむろ）のさくらとあやめを連れて九郎助稲荷を目指しているのを見つけ、慌てて駆けつけたのです。さくらとあやめは、石の稲荷像を運び出そうとしていました。燃えてしまえば願いがかなわないと信じていたからです。
「焼けなければいいんだな！」
そう叫ぶと、重三郎は稲荷像をお歯黒どぶに沈め、花の井たちと共に燃え盛る吉原を後にしました。
⇒ 明和の大火で吉原はどうなった？当時の将軍は？江戸の三大大火も解説
重三郎と唐丸
大火から一年半後の安永二年（1773年）、吉原は復興し、再び多くの人々が暮らしていました。吉原の茶屋「蔦屋」で働く重三郎は、大火の際に助けた少年・唐丸を連れて日々を過ごしています。
この少年は、火事のショックで自分の名前を忘れてしまい、重三郎が自分の幼名「唐丸」と名付けたのでした。
重三郎は茶屋の仕事をする傍ら、貸本屋も営んでいました。吉原中を本を担いで回り、貸し出す仕事です。
ある日、重三郎と唐丸は花魁・花の井のいる松葉屋を訪ねました。
花の井から頼まれ、病気がちの朝顔という女郎に料理を届けることに。朝顔は吉原の場末にある二文字屋で、厳しい生活を送っていました。
重三郎は料理を届けるたび、朝顔に本を読み聞かせます。朝顔はそれを楽しみにしていましたが、やがてその命は尽きることとなります。
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吉原の窮状と蔦重の行動
朝顔が亡くなった翌日、重三郎は吉原の親父たちが集まる会合に乗り込みました。
蔦重は、河岸見世（場末の女郎屋）の女郎たちのために炊き出しをしてほしいと頼みますが、親父たちは耳を貸しません。それどころか、蔦重は階段から突き落とされてしまいます。
それでも諦めない重三郎は、奉行所に岡場所（無許可の遊郭）への不意打ちの取り締まり（＝けいどう）を訴えます。岡場所が取り締まられれば吉原に客が戻ると考えたのです。
しかし、奉行所は名主の訴えでなければ対応できないと一蹴。行き場を失った重三郎は、偶然出会った男に勧められ、老中・田沼意次の屋敷を訪ねました。
田沼意次
意次は重三郎の話に耳を傾けましたが、
「吉原に客が来ないのは魅力がなく、人を呼ぶ工夫が足りないからではないか」
と返します。その言葉に、重三郎ははっとします。すべてを他人のせいにしていた自分に気づき、深く考えるきっかけとなったのです。
吉原に戻った重三郎を待っていたのは親父たちの怒りでした。「けいどう」を求めたことが知られ、重三郎は厳しい仕置きを受けます。それでも桶の中で三日三晩考え抜き、重三郎はあるアイデアを思いつきます。
重三郎の決意と新たな挑戦
桶から出された重三郎が蔦屋に戻ると、店先に並ぶ吉原細見（吉原の案内書）に目が止まりました。それを手に取り、何かを決意したような表情を浮かべます。
「これ、だ」
重三郎の新たな挑戦が、ここから始まります。
次回 第2話 >>
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べらぼう第1話の見どころ解説
2025年の大河ドラマ『べらぼう』は、江戸時代の活気あふれる吉原を舞台に、蔦屋重三郎の波乱万丈な生涯を描いた物語です。初回放送を目前に控え、すでに期待が高まっていますね！
重三郎の若き日の情熱と、吉原を盛り上げようと奮闘する姿がどのように描かれるのか、今からワクワクしています。
このドラマの見どころは、なんといっても重三郎の人間味あふれる行動と、その背後にある江戸の人々の生活や価値観です。特に、遊郭の光と影、そしてそこで生きる女郎たちや商人たちの姿がどれだけリアルに描かれるかは、歴史ファンにとっても興味深いポイントでしょう。
また、重三郎が田沼意次のような実在の人物と関わり、吉原を改革しようと奮闘する過程も見逃せません。当時の政治や社会とのつながりが丁寧に描かれることで、より深い物語に仕上がっているのではないでしょうか。さらには、最後のシーンで描かれるであろう重三郎の人生の集大成や、彼が残した影響についても大いに注目したいところです。
第1話は、火事から始まり、横浜流星さん演じる蔦重が吉原の女郎のために奔走する回。初回から見ごたえのあるストーリーとなりそうですね。
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