この記事では、2023年の大河ドラマ「どうする家康」第7話(2023年2月19日放送)のあらすじをわかりやすく解説します。
ネタバレを含みますのでご注意くださいね。
どうする家康|第7話のネタバレとあらすじ解説
「どうする家康」第6話では、元康がついに氏真から瀬名と子供たちを取り戻しましたね。
2年ぶりの再会を果たし、岡崎城に戻ります。
元康から家康へ
永禄6年の夏、信長から今川義元の「元」の字は縁起が悪いと言われ元康は、自身の「元」の名を他の名前に替えることを考えています。
思いつく名前を次から次に書いて並べてみましたが、三河の主としてふさわしく感じる名前が見つかりません。
そこに、瀬名と子供たちが花摘みから帰ってきます。
なるべく城の中にいてほしいのですが、岡崎城で1年余り経つことから外出も許可しています。
元康は、瀬名と子供たちと再会して以来、夫婦仲も良く、家庭円満。
ですが、於大の方は、希望通り、元康が上ノ郷城を与えたにも関わらず、瀬名に対して嫁いびりのように厳しくあたるのでした。
瀬名を一人前の三河の女にする勤めがあると理由をつけて岡崎にくる於大の方。
元康の悩みの種になっているのです。
しかし瀬名は、相変わらずの人気者。
みんなから「お方様」と呼ばれ、家臣たちは、家で取れた作物などをたゆまなく運び込んでくるほど慕われていたのでした。
瀬名は、「私は、ここが好きです。なんだかみんなが、1つの家におるようで。」と、今の暮らしを気に入っています。
瀬名の発言から、妻子だけでなく、家臣も民もみんなが親兄弟ではないかと思いついた元康。
三河そのものが1つの家ではないかと考え、「家」の字を取り入れて、「家康」と名乗ることにしました。
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謀反鎮圧
ある日、信長の使者として家康のところに来たのは、猿と呼ばれている木下藤吉郎。
用件は、信長から鷹狩りの誘いで、すでに西尾近辺で狩りを始めていると言います。
家康は、そこはわが領土だと釈然としない様子。
狩り装束姿で駆け付けると、信長は武装姿で、そばに少ない数ではありますが、武装した兵もいます。
信長が、獲物がたくさんとれたと言うのですが、見ると、数人の武士が痛めつけられて捕らえられています。
捕らえられていたのは、いずれも三河の名だたる武士たちで、なんと、謀反を企てていたというではありませんか。
「俺はこれから美濃の平定に取りかかる。お主には三河をしっかりと押さえてもらわねばならんのだ!」
と信長。
家康は、信長の圧に震えながら岡崎に戻り、すぐに謀反を鎮圧していきます。
しかし、どこから反逆ののろしが上がるか分からない状況です。
実はここ3年、戦が続いており、民の暮らしは苦しくなる一方…。
さらに、城のお金も底をついています。
民から取り立てるにも取り立てるものがなく、家康は八方塞がりになっていました。
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一向宗の寺
そんな時、瀬名が、一向宗の寺に行きたいと言い出します。
なんでも、酒井忠次の妻・登与らから、一向宗の寺がにぎやかで楽しいと聞いたのこと。
しかし、家康はすぐに反対します。
一向宗の寺々がにぎわっているのは、父・広忠が与えた「不入の権」を盾にして年貢を納めないからです。
家康は、お金をいっぱい持っている一向宗の寺から年貢を召し上げることを考えますが、家臣たちは反対。
寺は、それぞれ1つの国で、武士の力は及ばないと家康に言います。
それならば、と自分の目で確かめに行く家康。
家康は小平太と忠勝を供にして、百姓姿になり、お忍びで本證寺に潜り込みます。
本證寺は、三河にある一向宗では大規模な寺のひとつでした。
ここでは、寺を中心にして通りには店が立ち並び、岡崎の城下町よりにぎわっています。
一向宗徒の案内役で下級武士の土屋長吉重治が、
「侍だろうが、百姓だろうが、罪人だろうが、遊び女だろうが、ここでは皆同じ。」
だと家康に教えます。
そこに、旅芸人の楽団が現れ、その先頭で千代という妖艶な美女が踊っています。
「さあさあ皆の衆、お堂へお集まり!空誓様がお見えになるよ!憂い、迷い、苦しみ、悲しみ、すべて上人様が聞いてくださるよ!」
と、千代が言うと、みんな寺に向かいます。
取り残された家康たちを、千代がお堂に案内します。
奥から貫禄ある僧侶が現れると、お堂の人々が一斉に熱狂しだすのです。
千代は、この人物が、「蓮如上人のご曽孫、本證寺ご住職、空誓様よ。」と、家康一行に教えます。
空誓が説法を始めると、人々は涙を流しながら手を合わせ、南無阿弥陀仏と念仏を唱えます。
そして我先にと野菜や米、金銭を差し出していくのでした。
その後、お堂では老若男女が踊り出します。
千代に押し出された家康は、楽しく踊っている女とぶつかります。
その女はなんと、瀬名!
そばには、於大の方や登与もいます。
家康は瀬名に「お前はいつからそんなふしだらな女になったんじゃ!」と激怒し、瀬名を連れて帰るのです。
家康は数日後、忠次や数正ら家臣に内緒で、一向宗のすべてのお寺から年貢を取り立てます。
しかし、家康自身の考えが甘かったと思い知らされる出来事が待っていたのです。
第8話に続きます。
2023大河ドラマ|どうする家康のネタバレとあらすじ全話まとめ!
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どうする家康|第7話の解説と感想
さて、どうする家康・第7話では、主に
- 元康⇒家康への改名
- 三河一向一揆の始まり
が描かれます。
三河一向一揆の始まり
ここでは、なぜ三河一向一揆が起こったのかについて、復習しておきたいと思います。
一揆と言えば、信長vs石山本願寺のような戦いも思い浮かびますが、三河の一向一揆はそれとはちょっと違うもの。
当時、岡崎近郊の一向宗の寺院は、かつて、家康の父「松平広忠」が認めた「不入の権」によって、租税を免除されるなどの特権を得ていました。
寺院の中が商人や物資にあふれ、栄えていたのはそのためです。
一方、家康は戦続きで城のお金も底をついた状態です…。
家康は、兵糧米を納めるようにと寺院に要求。
そして、「不入の権」を侵害されると思った寺院側がこれを拒否。
さらに家康が強い態度に出たことで、一揆が起こりました。
なので、そもそも一揆側が家康を討とうとしたのではなく、どちらかと言えば、一揆の要因は、家康側にあったのですね。
次回の第8話では、一向一揆で誰が味方になり、誰が裏切るのか、その辺が見どころとなりそうです。
第7話感想
於大の方による嫁いびりから始まって、本證寺潜入、そして力による年貢取り立て、と本日も軽快なテンポで楽しめた、どうする家康第7話。
於大の方こそ、個人的にこれまでのイメージを覆すキャラなのですが、そんな於大の方の嫁いびりも瀬名はあまり深く受け止めていない様子。実はシリアスな問題を結構な軽さで描けるのは、古沢脚本の好きなところです。
家臣である本多正信も「かわいいのう」とあきれるほど信長を恐れる家康は、まだまだ人間として、棟梁としての未熟。
「三河をひとつの家に」できるのはまだ先のことのようですね。
家康のそれとは相反して、空誓上人のカリスマ性は見事でした。
歌舞伎役者の市川右團次さんが演じられていることもありますが、声の通りといい、説得力といい、家康とは段違い。
あれでは、家康も強硬手段に出るしか手はなかったのでしょう。
「戦をせずにするにはどうしたらいいのか」という家康の問いかけに
「知らん!」「生きてる世界が違う。苦しみを与える側と救う側じゃ」
空誓上人が答えるシーンが印象的で、考えさせられました。
家康はその問いにこそ、自ら答えを出すべきなのです。
来週は、ついに一揆が本格化しますね。来週も楽しみです。
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