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どうする家康|第25話ネタバレとあらすじを解説「はるかに遠い夢」

この記事では、2023年の大河ドラマ「どうする家康」第25話(2023年7月2日放送)のあらすじをわかりやすく解説します。

ネタバレを含みますのでご注意くださいね。

 

どうする家康|第25話のネタバレとあらすじ

どうする家康第24話では、築山に瀬名と息子の信康、そして武田勝頼の使者・滅敬だけでなく、於大の方や今川氏真までもが築山に集合。

瀬名の心の内を知ることになった家康ですが…。

 

信長からの指示

天正7年(1579年)の夏、家康は信長から呼び出されます。ときどき密かに会っているひなびた農家です。

家康は、信長に対する怯えからか、青ざめた表情で信長の前に出て、夕立で濡れた地面にひざまずきます。

 

信長にじっと見つめられる中、佐久間信盛が伝えます。

「岡崎で謀反の噂がある」

家康はひれ伏したままで、震えています。

 

「何も指図はせん、お前が決めろ」

と、家康に命じる信長。

「ただし、己自身の幸せは望むな」

 

それは瀬名と信康を家康自身の手で処刑しろという意味でした。

 

今の織田家があるのは、織田の家督争いで、信長が同母弟である織田信行を殺害したからだと追い詰める佐久間信盛。

「何をせねばならぬか、分かっておられますな」

 

家康の決断

「私が腹を切ります」

信康は、築山に現れた家康に申し出ました。

これですべてがおさまると。

 

反対する家康に、ではどうするのかと信康が問いただすと、家康は信長と手を切ると。

最後には、自分が死ぬとまで言うのです。

それができないことは、家康自身がよく分かっていることですが、どうにもならない状況に追い込まれていました。

 

「それこそ徳川が滅びる」と正す信康。

そんな信康の姿は、家康よりも頼りがいのあるものでした。

 

瀬名は、家康に忠告するように、「信長に対して忠誠心を示すべきだ」と言います。

 

そして覚悟をもって伝えました。

「なんなりとご処断ください」

 

しかし家康は、最後まで2人を救い出す手立てを考えていたのです。

「死なせるものか…!」

 

その後、信康の妻・五徳の書状が、酒井忠次により信長に届けられます。

それには、12条からなる訴状が書き記されていました。

 

酒井忠次は、築山殿と信康様には、自害してもらうことが決まったと信長に伝えます。

 

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信康の自害

天正7年8月4日、信康が処罰を受ける日です。

平岩親吉が支度の終わった信康を迎えに来ました。

 

「娘たちを頼む、いつでも織田家に戻ってよい」

と五徳に告げ、2人の娘の頭をなでながら、信康は、決意の表情で岡崎城を出てきます。

 

一方、瀬名が築山を後にしたのは、8月27日。

華やかな着物姿で縁側に座って迎えを待っていました。

 

鳥居元忠が迎えに来ると、木彫りの兎を大事に懐に入れます。

そして石川数正に世話になったと告げ、静かに微笑んで築山を出て行きます。

 

遠江の二俣城にとらわれていた信康は、9月15日に自害。

「信康は見事に務めたと父上に伝えよ」

と言い残しました。

 

瀬名との別れ

「死んではならん。生きてくれ」

信康が自害する10日ほど前、家康は浜松の佐鳴湖のほとりで、瀬名と会っていました。

 

しかし瀬名は断ります。

国の主になろうとするお方が、妻子の為に、国を迷わすようではだめだと家康を諭すのでした。

 

家康はかつて、今川氏真に捕らえられていた瀬名と子供たちを見捨てたことがありましたが、

今川から取り戻したとき、家康は、どんなことがあっても妻子を守ると誓ったのです。

 

しかし、一方の瀬名には、胸に刻まれた母の言葉がありました。

「大切なものを守るために命を懸けるときがくる」

あの世で、瀬名の父や母も、良くやったと褒めてくれるに違いないと、瀬名は確信しています。

世間が情け容赦ない妻だと語り継いでも、瀬名は平気だと。

「すべてを背負わせてくださいませ」

 

瀬名は、木彫りの兎を取り出して家康に告げました。

「兎は強うございますよ。狼よりもずっと強うございます。あなたならできます。」

 

木彫りの兎を家康の手に握らせ、その手に口づけをしたのでした。

 

第26話に続きます。

 

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2023大河ドラマ|どうする家康のネタバレとあらすじ全話まとめ!

 

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どうする家康|第25話の解説と感想

家康にとっても、瀬名(築山殿)、信康にとっても悲劇となった信康切腹事件。

武田勝頼への内通疑惑から、築山殿と嫡男・信康を失うことになります。

 

信康切腹事件の史実は?

どうする家康でも描かれるように、家康は信長には従属する立場にあります。

このため、信長の命令であればたとえ嫡男であっても処断するしかありません。

 

とはいえ、本当に織田信長から殺害の命令が下ったのかどうかは、いつまでたっても謎に包まれていますよね。

家康が信長に忖度したのか。

いずれにせよ第24話での解説でも述べましたが、背景には岡崎と浜松との間でいざこざがありました。

 

この頃、家康はお愛の方が男の子・長丸(のちの秀忠)を産んでいたので世継ぎの心配はありませんでしたし、

武田との同盟を結ぶべきという声を撤廃するためにも、信康を処断するにはタイミング的には良かったのです。

 

でもきっと「どうする家康」ではこうは描かれません。

史実では、家康と築山殿の夫婦関係は冷え切っていたといわれることも多いですが、「どうする家康」の家康と瀬名は違います。

信康の正室・徳姫が父・信長に送ったとされる12ヶ条の訴状ですが、これも、どうする家康では、瀬名が五徳に書かせるように描かれましたね。

 

25話の感想

悪女の有村架純さんも面白そうなんて、個人的には思ったりしていたのですが、やはり、「どうする家康」の瀬名らしい最期だったと思います。

どうにかする、身代わりを立てると、なんとか瀬名と信康を助けたい家康でしたが、身代わりなど、あの瀬名がよしとするはずもありません。

 

信康も然り。

側近の親吉が泣き叫ぶシーンは心が痛みました。

「三河物語」によると、平岩親吉が信康の身代わり切腹を申し出たが、家康は許さなかったとのこと。

 

それにしても、

五徳による12ヶ条の訴状や信康の城から城への移り変わり、服部半蔵による介錯、信長による佐久間信盛の追放 などなど、史実エピソードが出たにもかかわらず、

その解釈はこれまで描かれた信康切腹事件とは、まったく異なるもので、その意味で見事な脚本だなと感じました。

そして、こんなシリアスな展開の中、それでも遊びがいい具合に埋め込まれているところが楽しいですね。

服部半蔵の「私は忍びでは…」という定番のツッコミ。

 

「はるかに遠い夢」とは、瀬名と家康がひっそりと家族だけで静かに幸せに暮らすという夢だったのですね。

一国の主・家康とその願いを叶えるのは、難しいことでした。

それは瀬名に限らず、あの時代に生きた誰もが願ったことだったのかもしれません。

当たり前のことが当たり前でなかった時代。

瀬名の夢から、そんな戦国時代の厳しさが感じ取れます。

 

そして大鼠が瀬名を逝かせたあとに、土下座するシーン、それを遠目に描く演出も見事だと思いました。

 

来週は化けた家康がみられそう。

こんなつらい出来事の後ですが、それはそれで楽しみです。

 

⇒ どうする家康第26話のあらすじ

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