2025年のNHK大河ドラマ「べらぼう」では、花魁・花の井(五代目瀬川)という人物が登場します。
「花の井」とは一体どんな人物だったのでしょうか?また、小芝風花さんが演じる役柄として、どのように描かれるのか気になりますよね。
この記事では、
- 花の井(五代目瀬川)と蔦屋重三郎の関係
- 花の井(五代目瀬川)の生涯と最後
- 大河ドラマ『べらぼう』での花の井の描かれ方
- 小芝風花さんが挑む役柄の魅力
などについて解説します。
花の井(五代目瀬川)と蔦屋重三郎の関係
大河ドラマ『べらぼう』では、蔦屋重三郎と花の井(五代目瀬川)は幼なじみとして描かれます。ふたりは幼い頃から共に過ごし、吉原を盛り立てたいという思いを共有しながら、それぞれの道を歩んでいきます。
では、史実でもふたりは親しい間柄だったのでしょうか?
現時点で、蔦屋重三郎と花の井(五代目瀬川)が直接交流した記録は見当たりません。しかし、花の井は吉原を代表する花魁であり、蔦屋重三郎は『吉原細見』の刊行を通じて遊郭文化に深く関わっていました。そのため、同時代を生きた人物として、何らかの接点があった可能性は十分に考えられます。
ドラマでは、幼なじみとしての関係がどのように描かれ、物語の中でどう変化していくのかも見どころの一つ。史実との違いを楽しみながら、花の井(五代目瀬川)の生涯にも注目していきましょう。
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花魁・花の井(五代目瀬川)ってどんな人?
2025年、大河ドラマ「べらぼう」に登場する花の井(五代目瀬川)とは、史実においても実在した花魁です。
五代目瀬川は、吉原の老舗妓楼「松葉屋」の看板遊女で、代々受け継がれてきた「瀬川」の名跡を継ぎました。その美貌、教養、芸事の才能に優れ、江戸中にその名を轟かせたといいます。
特に、1775年(安永4年)に高利貸しの鳥山検校によって1,400両(現在の約1億4,000万円)という高額で身請けされたことは、当時の江戸で大きな話題となりました。
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「身請け」とは、遊女の契約期間中の借金や所属先への支払いを肩代わりすることで、その遊女を自由にする行為のことです。江戸時代では、多額のお金を支払って遊女を身請けすることで、遊女は所属する妓楼(ぎろう)を離れることができました。
特に有名な遊女の場合、その金額は天文学的な値になることもありました。花の井の場合も、巨額の金額で身請けされています。
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実在した伝説の花魁・花の井(五代目瀬川)の生涯ー最後は?
五代目瀬川の生涯は、吉原での成功と身請け後の波乱に満ちた生活が特徴です。その歩みを、吉原での活躍と身請け後の人生に分けて詳しく解説します。
吉原での成功
花の井(五代目瀬川)の幼少期については詳細が明らかになっていませんが、親に捨てられ、吉原の老舗妓楼「松葉屋」に引き取られたとされています。
そこで彼女は、美貌と才能を持ち前に、「瀬川」の名を継ぎました。この名跡を受け継いだ花魁は、吉原を代表する存在として活躍することが約束されていたのです。
花の井の魅力を挙げてみましょう。
- 持ち前の美貌と優雅な振る舞い
- 三味線や舞踊などの卓越した技術
- 和歌や書に通じる教養の深さ
身請け後の波乱と最後
1775年、花の井(五代目瀬川)は盲目の高利貸し・鳥山検校によって、当時としても破格の金額で身請けされました。しかし、彼女の安泰な生活は長く続きませんでした。
1778年(安永7年)、鳥山検校が幕府により全財産を没収され、江戸から追放。これにより、花の井の暮らしも大きく変わります。彼女は鳥山検校のもとを離れ、新たな人生を模索することになりました。
その後の足取りについては諸説あります。一説には武士や大工の妻になったとも言われていますが、詳細は不明であり、彼女の没年や最期についてもはっきりした記録は残されていません。
彼女の波乱に満ちた生涯は、戯作者・田螺金魚による洒落本『契情買虎之巻(けいせいかいとらのまき)』の題材となり、大きな人気を博しました。この作品は「人情本の祖」とも評され、江戸文学にも影響を与えたとされています。
『契情買虎之巻』(京都大学附属図書館所蔵)https://rmda.kulib.kyoto-u.ac.jp/item/rb00010945
華やかな吉原の花魁として名を馳せながらも、時代の波に翻弄された五代目瀬川。その生き様は、江戸時代の遊女の儚さと力強さを象徴するものとして、今も語り継がれています。
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大河ドラマ『べらぼう』での花の井(五代目瀬川)
冒頭でも述べましたが、大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』では、花の井(五代目瀬川)が主人公・蔦屋重三郎(横浜流星さん)の幼なじみとして描かれていますね。
花の井は幼少期に吉原の老舗妓楼「松葉屋」に引き取られ、蔦屋と共に吉原で育ちました。
ここでは、花の井の役柄や、それを演じる小芝風花さんの魅力について詳しくみていきましょう。
幼なじみとしての花の井
物語の中で、花の井は持ち前の美貌と才能を発揮し、『瀬川』の名跡を継ぎました。吉原を代表する花魁として成長したのです。
同時に、幼なじみである蔦屋重三郎と深い絆で結ばれ、良き相談相手として蔦屋重三郎を支えます。
さらに、花の井は時に蔦屋重三郎に助けられながらも、共に育った吉原の再興に尽力する重要な役割を果たすことに…!
花の井の存在は、物語の中で欠かせない存在として描かれています。
花の井を演じる小芝風花さん
この重要な役「花の井」を演じるのは、大阪府出身の小芝風花さん。
彼女は2014年の映画『魔女の宅急便』で主演を務め、その後、第57回ブルーリボン賞新人賞を受賞。
連続テレビ小説『あさが来た』やドラマ『トクサツガガガ』など、数々の話題作に出演しています。
『べらぼう』での大河ドラマ初出演に、大きな期待が寄せられています。
小芝さんは、花の井役について次のようにコメント↓↓。
「幼なじみという役柄としても、共演者としても、時には支え、支えられる関係になれたらと思います。」
「凛と美しくもあり、時にはバシッと蔦重の背中を押すような男前さも持ち合わせている花の井を、精一杯演じたいと思います」
撮影風景では、高下駄を履いて優雅に練り歩く姿が公開され、その艶やかな佇まいが話題を呼んでいますね。
放送が始まると、小芝風花さん演じる花の井(五代目瀬川)は素晴らしいとの反響!SNSでも小芝風花さんの演技を高く評価する声も多くみられますね!
この花魁道中の花の井、鎌倉殿の巴御前並みに凛々しくて覇気があって素晴らしい貫禄があった。戦場に向かう武士のようなビリビリとした殺気まで纏うような。全ては幼き日にお世話になった朝顔姐さんの死を無駄にしないために、吉原のために、惚れた男のために。小芝風花の素晴らしさよ#大河べらほう pic.twitter.com/vNdJQATJtf
— Hayakawesome (@sitcomlover_) February 23, 2025
以上、今回は「花の井(五代目瀬川)」についてご紹介しました。
花の井の生涯は、吉原での華やかな活躍から身請け後の波乱に満ちた人生まで、江戸時代の社会や文化に大きな影響を与えたものでした。
花の井が持つ美貌や才能だけでなく、その生き様が、当時の文学や後世の人々に深く刻まれているのですね。
2025年のNHKの大河ドラマ『べらぼう』では、幼なじみである蔦屋重三郎と共に成長し、物語の中で重要な役割を果たす花の井の姿が描かれます。

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