2026年NHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」第2話。
今回は、小一郎が生まれ育った中村の村で体験する、あまりにも過酷な現実と、人生を大きく変える決断の瞬間が描かれます。尾張統一へと動き出す信長の戦と、その裏で翻弄される名もなき人々の姿が、静かに、しかし重く胸に迫る回となりそうです。
この記事では、2026年NHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」第2話のあらすじご紹介します。ネタバレを含みますのでご注意ください。
豊臣兄弟!第2話のネタバレとあらすじ
尾張を揺るがす出陣
小一郎が清須を去った頃、尾張では信長による岩倉城攻めが目前に迫っていました。織田伊勢守から降伏の申し出が届きますが、信長はこれを退け、城下を焼き払うよう命じます。迷いのない判断でした。
戦支度の最中、妹の市は、伊勢守が今川と通じているのではないかという疑念を口にします。信長は黙って耳を傾けながらも、すでに戦へ心を定めていました。言葉よりも刃で決着をつける、その覚悟は揺らぎません。
信長出陣後、清須城に残った藤吉郎は市に呼ばれます。退屈しのぎにと語った「願いをかなえる鐘」の話をきっかけに、市は胸の内を明かしました。兄の勝利は疑っていない。それでも苦しさが消えない――その思いは、戦場に立つ兄とどこかでつながっている気がすると。
勝利の裏に残された焼け跡
岩倉城は陥落し、伊勢守は敗走します。信長は勝利を収めましたが、城下は焼け野原となり、多くの人々が行き場を失っていました。歓喜に沸く兵たちの中で、信長は荒れ果てた町を静かに見つめます。勝利の陰にある犠牲が、そこにははっきりと残っていました。
その頃、中村の村では、小一郎の幼なじみ・直の祝言が控えていました。相手は少禄の侍の三男。祝福ムードの中、小一郎だけは家に残っていました。そこへ現れた直は、結婚を受け入れられず逃げ出してきたと打ち明け、村を出たいと訴えます。
理不尽な暴力
答えを出せずにいる小一郎のもとへ、ともが駆け込んできます。野盗が村を襲っているという知らせでした。小一郎と直は村人と力を合わせ、なんとか野盗を追い払います。
しかし直後、鉄砲の音とともに野武士の集団が現れます。武装した一団は野盗を蹴散らすと、今度は村人を無差別に襲い、略奪を始めました。逃げ惑う人々の中で、小一郎と直は古井戸に身を潜め、ただ嵐が過ぎるのを待つしかありませんでした。
静けさが戻った村で、小一郎は百姓の玄太と、無残に殺された信吉の亡骸を目にします。守られない命、抗えない現実。その前で、小一郎の胸に怒りと無力感が込み上げました。
鐘に託された願い
その場に現れた藤吉郎に、小一郎は怒りをぶつけます。信長も侍も百姓を守らない、その言葉を受け止めた藤吉郎は、静かに告げました。一緒に行こう、侍になれと。
その一言が、小一郎の覚悟を決めます。母・なかは昇る太陽を指し、まっすぐ生きよと兄弟に語りました。小一郎は直を訪ね、一緒に来てほしいと告げ、直は迷いなくうなずきます。
旅立ちの日、なか、とも、あさひは寺の鐘を力いっぱい鳴らしました。願いを込めた鐘の音を背に、小一郎、藤吉郎、直は清須へ向かう道を歩き出します。運命が、大きく動き始めた瞬間でした。
2026年大河ドラマ|豊臣兄弟!のあらすじとネタバレ全話まとめ
豊臣兄弟!第2話の見どころ解説
豊臣兄弟!第2話「願いの鐘」は、この物語が単なる立身出世譚ではないことを、はっきりと示す回になりそうですね。
見どころのひとつは、信長の岩倉城攻めと、中村の村で起きる出来事が対照的に描かれる点。城が落ち、勝利が語られる一方で、名もなき百姓たちは暴力にさらされ、守られることなく命を奪われていく。
小一郎が目の当たりにする村の惨状は、歴史の表舞台では語られにくい現実です。武士の論理で動く戦が、どれほど無防備な人々の暮らしを壊していくのか。その理不尽さに怒りをぶつける小一郎の姿は、みなさんの感情と強くゆさぶるはず。ただ嘆くだけで終わらせず、「このままではいけない」と覚悟を決める流れは必見。
また、藤吉郎の存在感も際立ちます。軽やかさの裏にある現実的な視線と、「侍になれ」という一言に込められた重み。小一郎を救う言葉でありながら、同時に過酷な道への誘いでもある点が印象的です。母・なかの言葉や、鐘に託された願いも含め、家族の想いが静かに積み重なっていきます。
この第2話は、兄弟がなぜ戦乱の世へ踏み出すのか、その原点を丁寧に描く回。信長の苛烈さと、その影に生きる人々の姿を同時に見つめ直す機会でもあり、今後の展開への期待も高まりそうです。
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