この記事では、2023年の大河ドラマ「どうする家康」第19話(2023年5月21日放送)のあらすじをわかりやすく解説します。
ネタバレを含みますのでご注意くださいね。
どうする家康|第19話のネタバレとあらすじ
三方ヶ原の戦で討ち死にしていたとされた家康ですが、実は、夏目が身代わりになっていたという真相が描かれた第18話。
順調に西に進んでいた武田の大軍が、突然進路を変更し、甲斐に引き返し始めます。
武田信玄の死
順調に西に進路を取り、先々で打ち落としていた武田の大軍が甲斐に引き返したのは、
武田信玄が死んだからではないか?
との噂が広がります。
いくら戦の神とはいえ、病気には勝てなかったようです。
「助かりましたなぁ」と言う鳥居元忠に家康は、「人の死を喜ぶとは何事だ」と、叱ります。
「信玄の死が本当なら、わしは信玄の死を悲しみ惜しむ」
と言う家康ですが、今こそ武田に奪われた領地を取り返そうと、家臣たちは動き始めます。
ひとりになった家康は、庭に出て甲斐の方角に向いて手を合わせると、思わずその場にへたり込みます。
信玄が死んだ悲しみではなく、安堵で嗚咽がこみ上げたのでした。
信長が動き出す
元亀4年(1573年)7月、信長が反転攻勢に出ます。
敵対する勢力を一掃し始めました。
信長を裏切り、武田信玄と組んだ将軍・足利義昭を京の都から追放し、足利幕府を終わらせたのです。
9月には北近江の小谷城を打ち落とし、義理の弟でありながら信長を裏切り、朝倉と組んだ浅井長政は自害します。
長政の妻だった信長の妹・お市は、長政の意向により3人の娘と一緒に織田家に引き取られました。
そして、岐阜への包囲網を一気に打開した信長は、天下統一へ向かっていきます。
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お万
信長が天下統一に向けて織田軍を立て直している5月、家康は呑気に蒸し風呂でえびすくいを歌いながら、背中を流してくれる者を呼びます。
背中を流しに来た待女は、知立神社の神職をしている氷見家の娘・お万。
お万は、岡崎で瀬名の待女をしていた女です。
お万に背中を洗ってもらいながら、家康は武田との戦でなんとか生き延びられたことを話します。
「天は見てくださっているのです。殿の日頃の行い、お優しいお心、だから天がお守りになるのだと思う。」
と、お万に言われた家康は上機嫌。
恥ずかしそうにしながらも、うつむき加減で背中を懸命に流しているお万の姿に、見とれてしまうのでした。
我に返った家康は、慌ててお万を下がらせますが、しばらくはドキドキしている状態です。
9月になり、酒井忠次や石川数正から浅井長政が自害したことの報告を受けた家康。
お市の方と娘たちが無事だったことに安堵し、われらも気を抜いていられないと気合を入れ直します。
家康が一人で寂しいだろうと気をまわした忠次と数正は、瀬名を岡崎から浜松に移そうと相談。
それを聞いた家康は大歓迎だと言い、すぐにでも瀬名をここにと言いかけますが、急に歯切れが悪くなります。
家康には後ろめたいことがあると、気づいた忠次と数正。
実は、待女のお万が家康の子を授かっていたのでした。
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瀬名、激怒
忠次と数正のふたりは、信長が反転攻勢をかけているときに、殿はお風呂で何をなさっていたのか!と大激怒します。
そして、その詳細を岡崎の瀬名に伝えたのです。
「あほたあけー!」
浜松城に来るなり、瀬名は開口一番、鬼の形相で家康を追い回します。
瀬名は正室の面目を潰されたことに腹を立て、家康に説教します。
お万と話をするために待女がいる長屋に向かった瀬名ですが、未だにつつましくおっとりした娘だったお万のことが信じられないようです。
お万は、お腹が少し膨らんでいる状態で木に縛られています。
気のすむまで折檻してください、殺されても構わないと瀬名に言います。
瀬名は、この子を産んだ後の事を思うと、しきりに涙を流して泣き続けるお万の縄をほどきながら、
「もうよい、そなたを見くびっていた。」
と、ふっと笑うのです。
恥じることはない、これも女の生きる道だという瀬名に、お万は恥じてはいないと反論。
「欲しいものを手に入れるために男は戦をする。女は、人を癒して安らぎを与えて手に入れる。政も女がやればいいのです。
男に出来ぬことでも、お方様のような人ならきっと出来るでしょう」
その言葉が頭に残った瀬名は、家康を説得し、息子・信康と嫁・五徳の為に岡崎に帰る決心をします。
信長からの指令
さて、徳川軍は、三方ヶ原の戦で生き延びることが出来たとはいえ、ほぼ壊滅状態。
遠江の民も、武田信玄に大敗した家康をバカにして喜んでいます。
しかも信玄亡き武田軍はいまだ大軍を維持しており、奪われた領地を取り返すのは容易ではありません。
信長は、信玄の息子・武田勝頼が、戦の才能を覚醒させるのを恐れていました。
家康には信長からの書状が届きます。
「時を逃さず武田の息の根を止めろ!」
催促が来るたび、家康は浜松城から見える夕焼けを眺めながら、ため息をつくのでした。
「本当の戦いはこれからか…。」
第20話へ続きます。
2023大河ドラマ|どうする家康のネタバレとあらすじ全話まとめ!
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どうする家康|第19話の解説と感想
武田信玄の死、そして徳川家のひと騒動が描かれるどうする家康第19話。
武田信玄の死
武田信玄の病気については、昔は肺結核とされていましたが、最近では癌とする説が有力です。
どちらにしても信玄は、自分に残された時間が短いことを知っていました。
それは第18話でもほのめかしていましたよね。
織田と徳川を追い込む西上作戦に打って出た信玄ですが、三方ヶ原で家康を打ちのめしたところで頓挫することに。
信玄にしてみれば惜しいとしか言いようがありませんが、家康にとってはラッキーでした。
しかし、信玄がもうちょっと生き延びていたら、今とまた違った未来があったのかもしれませんね。
側室・お万の方
さて、武田信玄の死によほど安堵したのか、家康がとある侍女にお手付きしてしまい、ちょっとした騒動になります。
今回登場するお万の方ですが、側室で「お万の方」というと実は数人いて、こちらの3人が有名ですね
- お万の方-家康の側室、おこちゃ、長勝院
(結城秀康の母) - お万の方-家康の側室、養珠院
(紀州徳川家の家祖・徳川頼宣、水戸徳川家の家祖・徳川頼房の母) - お万の方-家光の側室
どうする第19話で登場するのは、結城秀康の母となるお万の方です。
19話感想
お万が妊娠してしまい、瀬名から折檻を受けたという逸話を、どうする家康ではどのように描くのか、興味深く拝見しました。
結果、お万が自らを縛り付け、侍女たちの同情を引くという自作自演の展開。
なるほどそうきたか、という感じですね。
家康とは仲が悪く悪女だったという説が有名な瀬名ですが、今回のどうする家康ではまるで真逆のキャラクターに設定されているので、逸話どおりに「裸にして折檻」というのはさすがに無いだろうとは思っていましたが。
側室を決定する権利は正室にあったと考えられる時代、瀬名が腹を立てた理由は、自分のあずかり知らないところで、家康がお万に手を出したことでした。
今とはちょっと感覚が異なりますね。
お万にはちょっと自作自演のことも含め、なかなか強かな女性だなという印象。
賛否はあると思いますが、彼女なりの闘い方、生き方にあっぱれと感じた回でした。
息子の結城秀康が亡くなったとき、お万は家康の許可なく出家したといいます。
母としての信念を貫いた彼女は、どうする家康のお万と通じる部分がありますね。
お万の回は、今回だけでなく、子供・秀康のことも描いてほしいなぁ、と個人的願望です。
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