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べらぼう|第26話のネタバレとあらすじ「ていの書き置き」

2025年NHK大河ドラマ「べらぼう」の第26話。今回は、米価高騰に揺れる江戸の町で、蔦屋重三郎が“言葉”の力を頼りに動き出す姿が描かれます。ていとの関係にも静かな変化が訪れ、物語は新たな局面へと進んでいきます。

この記事では、第26話のあらすじをご紹介します。ネタバレを含みますのでご注意ください。

⇒ これまでの「べらぼう」あらすじとネタバレ全話まとめ

 

べらぼう|第26話のネタバレとあらすじ

江戸を襲った米騒動と重三郎の苦境

ある年のこと、江戸の町に暗い影が落ちました。天候不順と火山の噴煙がもたらした凶作により、米の収穫は大幅に減少。大坂の米市では価格が急騰し、その影響は江戸にも波及していました。

城中では勘定奉行が米の不足と高騰を報告。田沼意次ら幕府の重臣たちは頭を抱えます。意次はとりあえず商人たちに値下げを命じますが、実際に従うとは限りません。短期的な対処にすぎないと分かっていながらも、今できることを急ぐしかないと判断しました。

同じ頃、日本橋の蔦屋では主人の重三郎が米不足の現実に直面していました。奉公人たちの食事の手配、出入りの多い来客対応。気がつけば、蔵の中に残っている米はわずか。どう乗り切るかを考えていたとき、思いがけない人物が姿を現します。

現れたのは、幼い頃に自分を残して姿を消した母・つよ。突然の再会に重三郎は怒りをあらわにし、追い返そうとしますが、ていが間に入りつよを庇います。聞けば、つよは不作のあおりを受け、やむなく江戸へ舞い戻ってきたとのこと。

その後、つよは店の座敷で来客の髪を結いはじめます。重三郎は勝手な振る舞いに眉をひそめるものの、つよは「代金は取っていない」と言い張ります。ていはその髪結いの時間を活用して、店の本を手渡していました。黙っていられなくなった重三郎も宣伝に加わり、本の販促が新たなかたちで始まりました。

商いの工夫と“つながり”の力

その晩、ていは重三郎に提案します。本や絵の関係性をまとめた「品の系図」を作ってはどうかと。作者や作品の背景を図にして示せば、誰でも説明しやすくなり、本を手に取ってもらえる確率も上がるのではというのです。

それを聞いた重三郎は、「なら、おていさんが作っておくれ」と任せます。二人は仮の夫婦として同居はしているものの、夜はそれぞれ別の場所で休む関係。しかし、つよの登場によってていは部屋を譲り、重三郎と同じ部屋で過ごすようになります。ただし、間には衝立を立てたまま。

さて、米の仕入れに悩む重三郎は、旧知の札差との関係を頼り、商談の席を設けます。そこに狂歌師の大田南畝も招き入れ、札差相手に狂歌を披露。和やかな雰囲気を作ったうえで、米を少しでも安く分けてもらえないかと打診します。相手はにこやかに承諾。

後日、南畝が語ったのは「米の高騰は自然のせいばかりではないのでは」という疑念。売り惜しみをする者たちが価格を釣り上げているのではないかというのです。町の命令に従って正規の値段で売っている米屋はごくわずか。庶民の生活はますます困窮していきます。

 

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言葉の力で米価を動かす

「自分たちにできることはないか」そう考えた重三郎は、南畝に持ちかけます。正月に向けて、おめでたい狂歌集を作ろうというのです。暗い世の中だからこそ、笑いと願いを込めた歌で気分を変える。そんな一冊が世の空気を少しでも変えるかもしれないと。

「米一粒作れない俺たちでも、言葉なら投げかけられる。だからやるんです」

その情熱に南畝も応じ、画を担当するのは歌麿に。年末に向けて三人の協力で新たな黄表紙が動き出しました。

一方、紀州徳川家の治貞が江戸城に現れ、米騒動に対する幕府の対応を厳しく批判します。意次は非を認め、頭を下げるしかありませんでした。

その姿を見ていた田沼意知は、重三郎を訪ねます。どうすれば米価が落ち着くのか。その問いに対して、重三郎は狂歌集の草稿を見せ、「これも立派な策のひとつ」と説明します。

さらに、書物の世界における「仲間制度」について語ります。どれだけ良い本を作っても、仲間に認められなければ流通はしない。自由に商売できれば、もっといろいろできるのに。そんな鬱屈した思いを抱えながらも、知恵と工夫で切り抜けてきたと。

意知はその言葉に大きなヒントを得て、黙って店をあとにしました。

決別のつもりが、夫婦の始まり

そして年末。ようやく狂歌集の草案が完成し、重三郎と歌麿は達成感を分かち合います。

そこに、つよがやってきて、ていの姿が見えないことを知らせます。残されていたのは「品の系図」と丁寧な筆跡の手紙。

「不出来ながら、お約束の系図をお届けします。皆様のご多幸と、蔦屋のご発展を心よりお祈り申し上げます」

と記されていました。

ていは、出家するつもりだったのです。かつてそう語っていたことを思い出した重三郎は、急いで寺に向かい、階段を駆け上がります。ようやく追いついた重三郎は、ていに声をかけます。

「同じ部屋が嫌なら、俺は他所で寝るよ」

すると、ていは静かに言いました。

「江戸一の利き者の妻なんて、私には無理です。私は器用でも華やかでもありません。お母様のような人あしらいも、歌さんのような才もない」

ていの気持ちを受け止めながら、重三郎は真っすぐに伝えます。

「おていさんがつまらないなんて思ったこと、一度もない。説教じみた話もおもしろいし、陰で支えてくれるところが好きなんだ」

一生誰とも添うつもりのなかった重三郎が、自分で選んだ唯一の相手。それが、てい。その想いに、ていの目から涙がこぼれました。

この日、ふたりはようやく本当の夫婦となりました。

重三郎の知恵が導いた打開策

その後、幕府は動きます。大坂や京都、駿河などの地方から江戸へ米を運ばせるよう命じ、年明けには江戸に米が届く段取りが整いました。

そしてもう一つの大きな決断。それは、米を扱う仲買や問屋の株仲間制度を一時的に廃止するというもの。米の流通を支配していた結束を解き、売り惜しみや価格の操作を防ぐ狙いです。

この案は、田沼意知が重三郎とのやりとりを通して着想を得たものでした。

米一粒作らずとも、知恵と工夫で世を動かす力。重三郎の小さな声が、大きな改革の一手につながったのです。

 

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2025年大河ドラマ|べらぼうのあらすじとネタバレ全話まとめ

 

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べらぼう第26話の見どころ解説

「べらぼう」第26回では、天明の米騒動が物語の軸になります。凶作によって米が取れず、大坂や江戸では米価が高騰。庶民の暮らしは逼迫し、町はどこか重たい空気に包まれています。そんな中で、重三郎がどう動くのか。今回の見どころは、その“動き方”にあるかもしれません。

重三郎は、狂歌や黄表紙という文化的な手段で世の中を明るくしようと試みます。米一粒は作れないけれど、言葉を届けることならできる、そんな思いがにじむ場面は、ちょっと考えさせられますね。大きな力を持たなくても、できることを探す。その姿勢は、今の時代にも通じるものがあるように感じます。

ていとの関係にも変化が訪れます。これまで“形だけの夫婦”として距離を取ってきたふたりですが、今回はていが静かに家を出ようとする場面から始まります。自信をなくし、身を引こうとするていに対して、重三郎が自分の気持ちを率直に伝えるシーンは、派手ではないけれど心に残るやりとりになりそうです。ようやく本当の夫婦になる、その静かな瞬間を見届けたいですね。

一方で、政治の舞台では、田沼意次・意知親子が厳しい局面に立たされています。米価をどう抑えるか、諸大名の不満をどう受け止めるか。意知が重三郎との会話を通じて考えついた“株仲間の一時廃止”という策は、江戸の経済システムにも切り込む内容です。このあたり、歴史好きとしては見逃せません。

今回は、戦や陰謀といった大きなドラマはありません。ただ、そのぶん、暮らしのなかにある工夫や、立場の違う人々のやりとりが丁寧に描かれそうです。江戸という町がどんな仕組みで動いていたのか、その一端を知る機会にもなるはず。

登場人物たちのささやかな選択や言葉の積み重ねが、やがてひとつの時代を形作っていく。そんな実感が得られる回になるのではないでしょうか。

 

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