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べらぼう|第19話のネタバレとあらすじ「鱗の置き土産」

2025年NHK大河ドラマ「べらぼう」の第19話。今回は、将軍家治の側室・知保の方が起こした騒動や、大奥で渦巻く思惑、そして重三郎と春町の新たな挑戦が描かれます。

この記事では、第19話のあらすじをお届けします。ネタバレを含みますのでご注意ください。

⇒ これまでの「べらぼう」あらすじとネタバレ全話まとめ

 

べらぼう|第19話のネタバレとあらすじ

毒をあおった側室

江戸城で衝撃的な事件が起こりました。将軍・家治の側室であり、亡くなった家基の母でもある知保の方が、なんと毒をあおって命を絶とうとしたのです。

遺された手紙には、こんな言葉が綴られていました。

「このたび、京から亡き御台様にそっくりな中間をお迎えになったとか。私はもう、徳川にとって不要な者。このうえは、西の丸様のおそばに参りとうございます」

知らせを受けた家治は急ぎ駆けつけました。知保の方は奥医師に手当てを受け、なんとか命は取りとめましたが、家治は言葉を失いました。

「なぜこんな… 愚かすぎる」と膝をつく家治。そのそばで、知保の方の女中の顔が一瞬、冷たく変わりました。実はこの女中、もともと一橋家で豊千代の乳母だった人物で、今は西の丸で接待を統括する要職についています。

一方、田沼意次はこの騒動に強い疑念を抱き、大奥へ調査に乗り出します。知保の方の自害未遂には、ただならぬ裏があると踏んでいたのです。

高岳から手渡された文には、宝蓮院や白河家からの直訴の言葉が。次の将軍が実子であるならば、知保の方の立場や、養女の種姫の扱いはどうなるのか。徳川の後継をめぐり、周囲の思惑が交錯していました。

知保の命が助かったという知らせが届くと、意次はふっと漏らします。

「命が助かるのが、やけに早すぎる気がする。芝居じゃないのかね」

次の日、知保の見舞いに訪れた宝蓮院に対して、知保は不敵な笑みを浮かべました。

「詳しく調べてもらったのでね」と、部屋の隅に控える女中に視線を送ります。そして、「これで上様にも伝わるでしょう。種姫や私への仕打ちが、どれほどのものか」と言い放ちました。

大奥の中に広がる不穏な空気。政の渦の中で、それぞれの想いが静かにぶつかり合っていたのです。

⇒ 千保の方の生涯と最期は?徳川家治の側室として歩んだ数奇な運命

 

作家と板元のすれ違い

一方、市中では地本問屋の鱗形屋で大きな変化が起きていました。長年守ってきた店をたたむことになり、作家たちや板木も、それぞれ他の問屋へ引き取られることに。

そんな中、突然顔を出したのが重三郎でした。

「どうもどうも、店をたたむと聞きまして」

と軽い調子で入ってきた重三郎に、周囲の問屋たちは眉をひそめます。西村屋が「板を潰すつもりか」と睨むと、重三郎は涼しい顔で返しました。

「いえいえ、もう買っちまいましたよ。三倍で引き取りますが?」

その態度に皆が怒る中、春町は静かに席を立ちました。重三郎に一言も返さず、黙って去っていきます。

春町の行き先は鶴屋。だが、そこでのやりとりはうまくいっていません。鶴屋は「金々先生をもう一度書いてみては?」と提案しますが、春町は頑なに拒みました。

「同じ話を書くのは、読み手に対して失礼だ」と。

古典的な作風を守りたい春町と、今の流行を重視する鶴屋。二人の間には、埋めがたい溝がありました。

 

その頃、鱗形屋は重三郎のもとを訪ねてきます。そして、信じられない言葉を口にしました。

「重三郎、お前、春町を鶴屋から引き抜けないか?」

まさかのお願いに、重三郎も驚きます。鱗形屋は真剣な表情で続けました。

「春町が書きたいと思えるようなネタ、それを一緒に考えてくれ」

重三郎は一瞬ためらいましたが、鱗形屋の気持ちを受け取り、「お安い御用!」と声をあげます。

 

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「誰も見たことのない思い」

その日から、春町を動かす「思い」を見つけるための大作戦が始まりました。

重三郎、鱗形屋、喜三二に加え、絵師の歌、りつ、女将のきく、西十郎、そして政演までもが集まり、徹夜で草双紙を読み漁ります。誰もやっていないアイデア、誰も見たことがない絵。春町が思わず描きたくなる、そんな「思い」を探して。

アイデアは次々と出ますが、どれも既出のネタとかぶってしまい、なかなか決まりません。

そんな中、歌がぽつりと提案しました。

「文から考えるんじゃなくて、絵から考えるってのはどうです?」

この一言がきっかけとなり、皆の目が輝き始めました。

「未来の江戸ってどう? 百年先の江戸を描いてみたいとは思わねぇか?」

そのアイデアに、一同はどよめきました。誰も描いたことがない江戸の未来。これは春町が食いつくに違いない。

満場一致でこの「百年先の江戸」を春町への「置き土産」と決定。重三郎はさっそく春町のもとへ向かいました。

 

百年先の江戸へ、夢の続き

料亭で春町に向き合った重三郎は、ストレートに伝えました。

「この先の江戸、描いてみませんか?」

春町が止まりました。口では「できない」と言いつつも、その目には明らかな迷いが浮かんでいます。

「誰か他の者が描けばいい」

そう言いかけた春町に、重三郎は強く訴えました。

「俺が見たいのは、春町が描く未来の江戸なんでさ。誰でもいいわけじゃない。あんたの頭の中を覗いてみたいと思った。あんたが描く奇天烈で洒落た江戸が見たい!」

重三郎の真っ直ぐな想いは、春町の心に深く届いていました。

そこへ、喜三二がひと言。

「鱗の旦那も、きっと見たいと思ってるよ。お前さんの描く、この先の江戸を」

春町はついに決心し、鱗形屋の元へ謝罪に赴きます。

「耕書堂で書きます。」

鱗形屋は怒ってみせながらも、本当はその決意を嬉しく思っていました。

 

そして鱗形屋は重三郎に、焼け残った一枚の古い板木を手渡しました。それは重三郎が初めて買った赤本『塩売文太物語』の板でした。

「この板が、俺の本屋人生の始まりでした」

涙を流す重三郎。鱗形屋もこらえきれず、涙ぐみながら言いました。

「ウチの本を読んだガキが、本屋になってるんだぜ。こんな嬉しい話あるかよ!」

二人の心は、ようやくまっすぐにつながりました。

その後、重三郎が作り上げた作品『見徳一炊夢』は、青本番付で最高評価に選ばれます。番付の作成者は、あの文人・大田南畝。まさに江戸中を唸らせる傑作となったのです。

 

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2025年大河ドラマ|べらぼうのあらすじとネタバレ全話まとめ

 

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べらぼう第19話の見どころ解説

第19話は、物語の大きな転換点となりそうな回です。まず注目なのは、大奥を舞台にした緊迫の政争劇。

将軍家治の側室・知保の方が毒をあおるという衝撃の展開は、大奥内の権力争いをリアルに浮かび上がらせます。果たしてこれは本心なのか?それとも計算なのか?田沼意次がこの裏をどう読み解くのかにも注目です。

一方で、市中では地本問屋たちの動きが活発に。店を畳むことになった鱗形屋と重三郎の関係、そして春町とのタッグへの道のりは、人情と意地が交錯する胸アツ展開になりそうですね。

「百年先の江戸を描く」という、時代劇には珍しい“未来”の発想が飛び出すのも大きな見どころ。江戸の人々が夢見る未来とは――?という視点は、大河ファンにも新鮮に映るのではないでしょうか。

また、春町をめぐる本屋同士の駆け引きや、重三郎と鱗形屋の和解、さらに『塩売文太物語』にまつわるエピソードなど、細部にこめられたドラマにも注目です。

大奥の毒と、大衆文化の夢。その二つが交差する第19話、見応えたっぷりです!

 

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