大河ドラマ『豊臣兄弟!』で、織田信澄が本能寺の変を裏で操っていたかのような衝撃の展開が描かれました。
視聴者からは「信澄黒幕説は史実なのか」「ドラマだけのオリジナル設定なのか」と疑問の声が上がっています。
この記事では、
- 信澄の黒幕説はドラマオリジナルなのか
- 信澄が謀反の疑いをかけられた本当の理由
- 信澄役を演じる俳優・緒形敦のプロフィール
信澄の黒幕説や裏切りは史実?
まず気になるのは、信澄の黒幕説がどこまで史実に基づいているかという点ですよね。
ドラマの展開と史実を、それぞれ整理していきます。
信澄黒幕説は豊臣兄弟!オリジナル?
豊臣兄弟!第26話で、信澄は「信長を討て」という足利義昭の御内書を、自分自身が書いたと告白します。
この告白が、信澄黒幕説の直接のきっかけです。
しかし史実として確認されている義昭の御内書は、天正10年6月13日付のものです。
本能寺の変が起きたのは同年6月2日。
御内書は事件の11日後に書かれたことになります。
つまり、信澄が事件前に義昭の名を借りて手紙を書いたという設定に、史実の裏付けはありません。
信澄黒幕説は、『豊臣兄弟!』が生み出した新解釈と言えます。
本能寺の変をそそのかした?
本能寺の変の黒幕をめぐっては、これまでも朝廷説、徳川家康説、明智光秀単独犯行説など、さまざまな説が語られてきました。
しかし信澄の名は、こうした従来の黒幕候補として挙がったことはありません。
信澄が本能寺の変当時にいた場所は、大坂です。
信長の三男・織田信孝に従い、四国への渡海準備を進めていました。
京都から離れた場所にいたため、実際に事件をそそのかす立場にはなかったと考えられます。
ドラマでは、信澄が思い悩む信長に近づき、心理的に追い詰めていくような描写もありましたね。
緊迫した本能寺前夜の空気を盛り上げる演出として関心を集めました。
明智光秀との関係は?
信澄と明智光秀は、義理の親子にあたります。
信長が近畿を任せていた光秀の娘を、天正2年頃に信澄の妻として迎えさせたと伝わります。
この婚姻は、信長が光秀を通じて近畿の有力武将と縁を結ばせる政略の一環だったとみられます。
光秀の娘たちは荒木村重の息子や細川忠興にも嫁いでおり、信澄との結婚もその延長線上にあったのでしょう。
信澄はなぜ謀反の疑いを受けた?
光秀の娘婿という立場が、信澄の運命を大きく変えることになりました。
ここからは、信澄が謀反の疑いをかけられた経緯を見ていきます。
織田信長を裏切った?
結論から言うと、信澄が信長を裏切ったという確かな証拠は残っていません。
本能寺の変前後の信澄の行動を見ても、光秀と示し合わせていた形跡は確認できないのです。
実は信澄の父・織田信勝(信行)も、かつて信長への謀反を企てて誅殺された人物です。
信澄は幼くして父を失いましたが、信長の命により柴田勝家のもとで養育され、織田家の一員として育てられました。
父の代わりに命を助けられた信澄が、皮肉にも父と同じ「謀反の疑い」で命を落とすことになったのです。
信澄に疑いがかけられた直接の理由は、光秀の娘婿だったという血縁関係一点にあります。
『多聞院日記』や『家忠日記』には、信澄が光秀に通じているという噂が記録されています。
戦国時代の非常時には、婚姻関係そのものが疑いの根拠になり得たのですね…。
大坂城での最期は?
天正10年6月5日、信澄は大坂城の千貫櫓で、織田信孝と丹羽長秀の軍勢に攻められ、自刃に追い込まれました。
本能寺の変からわずか3日後の出来事です。
信澄は謀反を起こしていません。
光秀に加勢しようとした形跡もありません。
それでも娘婿という立場だけで、信孝から危険視され、命を絶たれてしまったのです。
享年は20代の若さで、3歳の息子を遺しての最期でした。
⇒織田信澄の最期と死因とは?本能寺の変での悲劇と大坂城の真相
豊臣兄弟!信澄役は緒形敦
ドラマで存在感を放つ信澄を演じているのは、俳優の緒形敦さんです。
ここでプロフィールを簡単に紹介します。
緒形敦のプロフィール(かんたんに)
緒形敦さんは、1996年6月20日生まれ、神奈川県出身の俳優。
2017年10月放送のTBS系ドラマ『陸王』で俳優デビューを果たしました。
『豊臣兄弟!』では第19話から信澄役で登場し、第26回の告白シーンで一気に注目を集めました。
今回が、NHK大河ドラマ初出演です。
落ち着いた佇まいと不穏さを漂わせる演技が、信澄というキャラクターの謎めいた魅力を引き立てています。
緒形敦の家族構成が豪華
緒形敦さんは、俳優一家の三代目にあたります。
父は俳優の緒形直人さん、祖父は名優として知られた緒形拳さんです。
祖父・父ともに、NHK大河ドラマで主演を務めた経歴を持ちます。
三代にわたって大河ドラマに携わってきた血筋は、まさに芸能一家と呼ぶにふさわしいものです。
家族構成やそれぞれの活躍については、こちらの記事もご覧ください。
まとめ
以上、信澄の黒幕説や裏切り、謀反の史実についてご紹介しました。
ドラマで描かれた黒幕説は、『豊臣兄弟!』ならではの大胆な新解釈です。
史実の信澄は、光秀の娘婿という立場だけで命を落とした、悲劇の武将でした。
史実とドラマの違いを知ると、『豊臣兄弟!』の本能寺の変は、また違った角度から楽しめるはずです。
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