2025年NHK大河ドラマ「べらぼう」の第47話。
ついに松平定信と一橋治済の対決が最終局面を迎えます。曽我祭の日、定信の仕掛けた罠の結末は…。
この記事では、べらぼう第47話のあらすじをご紹介します。ネタバレを含む点にご注意ください。
べらぼう|第47話のネタバレとあらすじ
店に押し寄せる不安と混乱
重三郎が店に戻ると、ていと手代たちが心配そうに待っていました。
騒動の真相を明かすわけにもいかず、重三郎は店を閉め、しばらく外へ出ないように指示します。理由が分からない一同は戸惑いを隠せません。
空気を和ませようと、みの吉が軽く声をかけますが、その直後に胸を押さえ、呼吸が乱れました。毒の影響が残っていたのかもしれません。医者の手当てで落ち着いたものの、その様子に不安が広がり、別の手代が慌てて土間へ駆け込み、無理に吐こうとするほどでした。
混乱の中、ていは重三郎から状況を聞き、青ざめながらも必死に気持ちを整えようとしていました。
毒饅頭の存在が明らかになり、手代たちの恐怖は頂点に達します。井戸に毒が入れられるのでは、と泣き出す者まで出て、店はまるで嵐の真っ只中のようでした。
そんな重苦しい空気の中、みの吉がふと冗談めいた調子で、毒を仕掛けた側がうっかり自分で食べてしまう可能性を口にします。重三郎はその言葉をじっと噛みしめ、ただならぬ何かを思いついた様子でした。
江戸城で続く圧力
一方その頃、江戸城では治済が定信に圧をかけ続けていました。
白河家中の者が祭りで倒れた件を持ち出し、風紀粛正を掲げてきた定信の面目を皮肉る声が次々と上がります。治済の前では誰も本心を語れず、周囲はその言葉に合わせるしかありません。
定信は、渦中にいる自分の立場を悟りながらも、ひたすら堪えるしかありませんでした。治済は家督の話まで持ち出し、白河松平家の行く末にまで踏み込みます。定信の胸に積もる屈辱は深く、抑え込みようがありません。
その緊迫した空気が、のちの動きにつながっていくことになります。
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重三郎の奇策
白河家に戻った定信の前に、重三郎が顔を出します。思いがけない来訪に定信はますます苛立ちますが、重三郎はどこか飄々としながら自分の考えを伝えました。
毒を仕掛けた相手には毒で返す――そんな物騒な提案でしたが、死人が出ずに済む方法でもありました。栗山や平蔵、水野たちが次々に話へ加わり、重三郎を中心に議論が動き出します。
定信だけが蚊帳の外になり、部屋の空気に置き去りにされてしまう場面が続きました。
やがて話は、清水家を介して上様へ真実を知らせ、治済と対面させる筋書きへまとまり始めます。ここから、重三郎の奇策が大きなうねりとなって広がっていきました。
清水家にて
作戦の舞台となった清水家では、重好が病身を押して茶会の準備を整えていました。家斉と治済を迎え、饅頭や茶をもてなす穏やかな場のはずでしたが、背後には大きな策略が潜んでいます。
家斉は饅頭を素直に口へ運びましたが、治済は体調を理由に食べようとしません。
そこで家斉が治済の分までも平然と食べてしまい、場の緊張が一気に高まります。続いて茶を飲み干した家斉が倒れ、治済の顔色が変わりました。立ち上がろうとした治済の視界もまた暗く沈み、茶室は静かな混乱に包まれます。
その裏では、大崎が命をかけて残した一通の文が重三郎の手に渡り、てい、定信、栗山、そして家斉へと静かに巡っていました。治済の悪行を告発する内容で、家治が最期に伝えようとした真実も記されていました。
文を読み進めた家斉は、胸の奥に重く積もったものが崩れ落ちるように涙を流し、今後の道を栗山に問いかけます。
のちに治済の時代は終わりを告げ、白河家にも平穏が戻っていきました。
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定信の旅立ち
しばらくして、蔦屋の前に大名行列が現れました。旅姿の定信が立ち寄り、店内の書物を手に取りながら、かつて黄表紙を愛した頃の記憶を懐かしむようにページをめくります。
定信は、春町の黄表紙を長年読み込んできたことを静かに口にし、重三郎に対しては、政のなかで抱えてきた後悔を率直に語りました。舞い上がった凧を無理やり抑え込まず、笑って許せばよかった――そんな思いが、いまの定信の胸には残っていたのかもしれません。
やがて定信は白河へ戻る道のりへ歩み出します。のちに“楽翁”と名乗り、民政と文化に尽力する存在へと変わっていきますが、この瞬間はただ、静かに都を去る元老中にすぎませんでした。
重三郎は写楽の絵を抱えながら、その背中をそっと見送りました。胸の奥に、小さな感慨とほのかな寂しさをにじませながら。
2025年大河ドラマ|べらぼうのあらすじとネタバレ全話まとめ
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