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黄表紙と洒落本の違いは?赤本・黒本・青本の草双紙など江戸の出版ジャンルを解説

2025年の大河ドラマ「べらぼう」は、江戸時代の文化や出版業界にスポットを当てた作品として注目を集めています。その中でも、「黄表紙」や「洒落本」といった当時の人気出版物がどのように登場するのか、気になる方も多いのではないでしょうか?

この記事では、江戸時代の絵入り本「草双紙」の種類、特に「赤本」「黒本」「青本」といった出版ジャンルを交えながら、「黄表紙」と「洒落本」の違いをわかりやすく解説します。

べらぼう」をより楽しむために、ぜひ江戸の出版文化について学んでみましょう!

 

黄表紙と洒落本の違いって?どっちも江戸時代の娯楽本!

江戸時代、庶民から知識人まで楽しんでいた「黄表紙」と「洒落本」。どっちも娯楽本だけど、実はターゲットも内容も全然違います。さっそく、それぞれの特徴を見ていきましょう!

黄表紙ってなに?

黄表紙は、その名の通り黄色い表紙が目印の本。挿絵と文章がセットになっていて、まるで江戸時代版の漫画みたいな感じ。滑稽な内容や社会風刺を交えた物語が多く、庶民が手軽に楽しめる娯楽本として大人気でした。

例えば、恋川春町の『金々先生栄花夢』なんて、都会で成功したけど遊郭で散財して転落していく主人公を描いた風刺たっぷりの作品。読んだら当時の世相が垣間見えそうですね。

洒落本ってなに?

洒落本は、もっと大人向けの粋な世界を描いた本。遊郭での会話や風俗がテーマで、文章が中心。挿絵は控えめで、会話形式が多く、「粋なやり取り」を楽しむ本です。いわば江戸時代の恋愛短編集みたいなもの。

山東京伝の『仕懸文庫』はその代表作。遊郭でのやり取りを面白おかしく描きつつ、洒落た表現で知識人の心をくすぐりました。

黄表紙と洒落本の違いをざっくり!

黄表紙と洒落本の違いを表にまとめてみました。

項目 黄表紙 洒落本
対象読者 庶民層 知識層
内容 滑稽・風刺 粋・文化描写
形式 絵と文字が一体化した漫画風 文章主体の小説形式
発展経緯 草双紙から発展 遊里文学として発展

黄表紙は、絵と文章を組み合わせた形式で庶民の娯楽として親しまれ、洒落本は遊郭文化を題材にした文章主体の作品で知識層に読まれました。

簡単に言うと、黄表紙は手軽に笑えるエンタメ、洒落本は大人の知的な娯楽といった感じ。どちらも江戸時代の文化を彩った魅力的なジャンルですね。

 

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草双紙とは?江戸時代の「読むエンタメ」を解説!

江戸時代の人たちが楽しんでいた本とはどんなものだと思いますか?実は、当時流行していたのが「草双紙」という絵入りの本でした。いまの漫画やライトノベルみたいな感覚で楽しめる、いわば江戸版の「読むエンタメ」だったのです。

草双紙とは?

草双紙は、江戸時代中期から後期にかけて流行した絵入りの本のことをまとめて呼んだ名前です。最初は子供向けの昔話や教訓話が多かったのですが、次第に大人向けの娯楽作品が登場し、内容もどんどん進化していきました。

たとえば、初期には「赤本」という子供向けの本が人気で、桃太郎みたいな昔話が多かったのです。ところが、18世紀になると「黒本」「青本」という、恋愛や歌舞伎の物語を描いた本が女性たちの間で流行。さらに、江戸の終わり頃になると、風刺たっぷりの「黄表紙」や粋な遊郭文化を描いた「洒落本」などが登場して、一気にエンタメ性がアップしていきました。

まずは赤本から説明していきましょう。

赤本:昔話好きの子供たちに大人気!

赤本は、江戸時代の子供向け絵本みたいな存在。表紙が鮮やかな赤色で、内容は桃太郎や浦島太郎といったおなじみの昔話が中心でした。ちょっと教訓めいた話も多くて、「こんなふうに生きるといいよ」なんてメッセージが込められていました。

大人も子供に読み聞かせながら、密かに楽しんでいたかもしれませんね。「これ、意外と深いな…」なんて思ったりして。

黒本:恋愛と伝記でドキドキしたい大人向け!

黒本は、表紙が黒いからその名がついた本。内容は恋愛物語や英雄の伝記が多く、大人向けの読み物として人気でした。さらには浄瑠璃や歌舞伎の脚色版なんてものもあって、まるでエンタメの総合デパートみたい。

ターゲットは主に女性で、当時の奥さんたちや娘さんたちが、家事の合間に夢中で読んでいたんじゃないかと思います。「次はどんな展開!?」なんて、ドキドキしながらページをめくっていたのかもしれません。

青本:軽く楽しめる娯楽作品

青本は、名前の通り表紙が青(正確には萌黄色)で、内容は黒本と似ています。でも、黒本よりもさらに軽くて気軽に読める感じの本でした。歌舞伎や浄瑠璃をベースにした物語が多く、読者をしっかり楽しませてくれるラインナップ。

赤本と黒本の中間に位置する存在で、「ちょっと今日は軽めの気分」なんてときにピッタリだったかもしれません。

赤本、黒本、青本、それぞれの草双紙には個性があり、江戸時代の人々がどんな物語に心を躍らせていたのかがわかりますね。今で言えば、赤本は絵本、黒本は恋愛小説、青本は軽いエンタメ作品…そんな感じでしょうか。次はどの草双紙を読もう?なんて、当時の人々も選ぶ楽しさを味わっていたのかもしれません!

そして、洒落本や黄表紙は前の章でお伝えしたとおりですね。

 

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江戸時代の出版文化を解説!庶民も楽しんだ本の世界

江戸時代は、実はめちゃくちゃ本が読まれていました。今でいう「本屋さん」や「出版社」がきちんと機能していて、庶民も本を楽しめる仕組みが整っていました。今日はそんな江戸の出版文化の裏側を覗いてみましょう!

出版業界の仕組み

江戸時代の出版を支えていたのは「地本問屋」や「書物問屋」と呼ばれる業者たち。彼らは「株仲間制度」という同業者組合を作り、出版物の管理や流通を取り仕切っていたのです。これ、今でいう出版社と流通業者みたいなイメージですね。

このおかげで、江戸の人たちは割と手頃な価格で本を手に入れられました。だから黄表紙や洒落本みたいなエンタメ本も広がり、みんなが笑ったり感動したりしていたのですね!

地本問屋や株仲間制度の詳しい仕組みについては、別の記事で紹介していますので、気になる方はそちらもチェックしてください!

⇒ 地本問屋と書物問屋の違いとは?蔦屋重三郎が活躍した出版文化と株仲間制度

 

本ってどうやって広がったの?

出版物は江戸や大阪、京都で作られて、それが全国にばらまかれていきました。配送業者や行商人みたいな人たちが頑張ってくれて、離れた田舎でも本が手に入ったのですね。

さらに、寺子屋が流行して読み書きできる庶民が増えたのも大きいポイント!教育の力で本が身近になったから、娯楽本もどんどん広まったわけです。

「読んで笑って、次の日も頑張る!」みたいな感じで、黄表紙や洒落本が当時の人たちの息抜きになっていたのかもしれませんね。

規制と出版文化の意外な関係

でも、楽しい本ばかりというわけじゃありませんでした。幕府は「この本、ちょっと風紀を乱すんじゃない?」みたいな感じで、黄表紙や洒落本を規制することもありました。風刺や洒落が行き過ぎると、「発禁!」なんてことも…。

ただ、これが面白いのは、作家たちがこの規制を逆手に取って、巧妙な表現を使ったり、ギリギリを攻めるような内容を作り始めたこと。結果的に江戸時代の文化がさらに奥深いものになったとも言えます。

江戸時代の出版文化は、こうして、いろんな工夫と規制が入り混じって作られていたのですね。地本問屋のネットワークがあったから本が手軽に読めて、規制があったからこそユーモアや創意工夫が生まれた…まさに「逆境は創作の母」みたいな世界!

これを知ると、当時の人たちがどんなふうに本を楽しんでたのか、ちょっと想像してみたくなりませんか?

 

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黄表紙と洒落本が今の文化に繋がっている?

江戸時代のエンタメ本、黄表紙と洒落本。ただの昔の本と思ったら大間違い。

実はこれ、今の漫画や文学にもしっかり影響を与えています。どういうことか、ちょっと深掘りしてみましょう!

黄表紙は漫画の全身?

黄表紙は、18世紀後半に流行した「読む&見る」エンタメ本。挿絵と文章が組み合わさった形式で、笑える話や風刺たっぷりの内容が人気でした。黄色い表紙がトレードマークで、現代で言えばまさに「漫画のご先祖様」

例えば、恋川春町の『金々先生栄花夢』なんて、当時の社会をユーモアたっぷりに描いた作品。絵と文章が一体化していて、読者は視覚と物語の両方を楽しめるスタイルでした。この「絵×文章」のコンビネーション、まさに今の漫画そのものですよね!

洒落本が文学に与えた粋な影響

洒落本は、江戸時代の大人向け短編小説。遊廓や吉原の粋な世界を描き、会話の洒落やユーモアが満載でした。山東京伝の『仕懸文庫』なんて、読んでるだけで当時の粋な空気が伝わってきそうな一冊。

この「洒落」のセンス、実は現代の文学やエンタメにも影響を与えています。リズムのある言葉遊びや、ちょっとしたユーモアを交えた文章表現は、今の小説やエッセイでもよく見かけますよね。洒落本があったからこそ、現代の文学にも「粋」が根付いているのかもしれません。

江戸時代のエンタメが現代にも息づいている

黄表紙が漫画文化の原型を作り、洒落本が文学に「粋」を与えた…。こう考えると、江戸時代のエンタメ文化ってすごくないですか?昔の本を開くと、「あ、これ今の文化と繋がっている!」なんて発見があるかもしれませんよ。

当時の本を知ると、現代の文化がもっと面白く感じられるはずです!

 

以上、今回は、江戸時代のエンタメ本「黄表紙」と「洒落本」、そしてそれを支えた出版文化についてお伝えしました!これらの本が当時の庶民や知識層に愛され、さらには現代の漫画や文学文化に繋がっているのは驚きですよね。

2025年の大河ドラマ「べらぼう」では、こうした江戸時代の出版文化や風刺の効いた世界観がどのように描かれるのかも注目ポイントです。当時のエンタメを知れば、「べらぼう」の物語がさらに面白く感じられるかもしれません!次に江戸時代の文化に触れるときは、ぜひ今回の内容を思い出してみてくださいね。

 

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