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平賀源内と瀬川菊之丞の関係は?江戸の男色文化を解説|大河べらぼう

2025年の大河ドラマ「べらぼう」第2話では、平賀源内が亡き瀬川菊之丞の面影を求める姿が描かれ、多くの視聴者の心を打ちましたね。

奇才として知られる源内の破天荒なイメージとは一転、彼の寂しさや未練が垣間見えるこの場面は、物語に深い余韻を与えてくれました。

  • 「瀬川菊之丞との関係ってどうだったの?」
  • 「本当に平賀源内は男色家だったの?」

と気になった方も多いのではないでしょうか?

 

この記事では、ドラマで描かれた二人の関係に触れつつ、史実や江戸時代の男色文化の背景をひも解いていきます。

 

平賀源内と瀬川菊之丞の関係は?

平賀源内と二代目瀬川菊之丞。一見、異なる世界に生きた二人ですが、文化人の間でも親しい関係として語られてきました。

発明家であり作家でもあった源内と、歌舞伎界のスターだった菊之丞。その交流の背景を見ていきましょう。

平賀源内ってどんな人?破天荒な奇才の素顔

平賀源内

平賀源内(1728年~1779年)は、「エレキテルの復元」や「土用の丑の日」のキャッチコピーで知られる発明家です。しかし、彼の才能はそれだけではありません。戯作(小説)や演劇の脚本を手掛けるなど、江戸時代の文化サロンで重要な役割を果たした文化人でもありました。

また、その自由奔放な性格から、既存の価値観にとらわれない発想が周囲を魅了したと言われています。ドラマ「べらぼう」で描かれたように、亡き瀬川菊之丞の面影を追う姿も、奇才の中に隠された繊細な一面を象徴しているのかもしれません。

瀬川菊之丞――江戸が熱狂した美貌の名優

瀬川菊之丞

瀬川菊之丞(1741年~1773年)は、江戸時代中期を代表する名女形。その美貌と演技力で江戸の観客を虜にしました。

彼の名前は「路考髷(ろこうまげ)」や「路考茶(ろこうちゃ)」といった流行を生むほど、当時のファッションや日常に影響を与えました。

菊之丞が初演した舞踊劇『鷺娘』は、現代でも上演される歌舞伎の名作

ドラマでは、源内が菊之丞に特別な感情を抱き続けていることが描かれましたが、それは彼の美しさと才能がいかに人々を魅了していたかを象徴しているとも言えるでしょう。

二代目瀬川菊之丞は、1773年に33歳で亡くなりました。

しかし、彼の具体的な死因についての詳細な記録は残されていないようです。当時の医療や記録の限界もあり、正確な原因を特定するのは難しいのかもしれません。

「べらぼう」第2話で描かれた二人の関係

ドラマでは、平賀源内が菊之丞の死を悼み、その面影を探し求める姿が印象的に描かれました。

物語の中で源内は、「亡き菊之丞ともう一度向き合いたい」という想いから、花魁にその面影を重ねるという切ないシーンを見せています。

この演出は、単なる噂話を超えて、源内の孤独や未練を表現したものとして、多くの視聴者に深い感動を与えました。

また、二人の関係を軸に、江戸時代の男色文化や歌舞伎界の背景にも視線を向けるきっかけになっています。

二人の関係に史実はあるのか?

では、平賀源内と瀬川菊之丞の関係は本当に親密だったのでしょうか?

源内が菊之丞をモデルにした作品を執筆したという話もあります。ただし、二人がどこまで深い関係だったのかは、記録として明確には残されていません

一方で、当時の江戸では男色文化が広く受け入れられていました。

文化人や武士の間で、女形役者に憧れることは珍しいことではなく、源内もその一人だった可能性があります。

男色文化を背景に、二人の噂が広がったのかもしれません。

 

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平賀源内は男色家だったの?江戸時代の男色文化

江戸の町では、男色を「粋」と見なす風潮が広く受け入れられていました。

武士や文化人の間では、女形役者との関係が珍しいものではなく、歌舞伎の世界でも瀬川菊之丞のような名女形が多くのファンを魅了していたのです。

自由な発想で知られる平賀源内が、そうした時代背景の中で男色文化に関わっていたとしても不思議ではありません。

作品から見る“男色”の痕跡

平賀源内が男色文化にも関わりがあったとされる出版物がいくつか存在します。その中でも、『根南志具佐(ねなしぐさ)』『江戸男色細見』が特に注目されています。

『根南志具佐(ねなしぐさ)』

『根南志具佐』は、地獄の閻魔大王が美貌の女形(菊之丞)に恋をするという、なんとも突飛なストーリー。

あらすじ

ある僧侶が、絶世の美貌で人気を博した歌舞伎の女形・二代目瀬川菊之丞に心を奪われ、貢ぐために悪事を働いた結果、地獄へ落とされる。僧侶が大事に持っていた菊之丞の姿絵を見た閻魔大王は、男同士の関係を最初は怒りながらも、その絵に描かれた菊之丞の美しさに一目惚れ。菊之丞を地獄へ連れ去ろうと画策して…。というお話。

江戸時代にここまで大胆に男色文化を描いた作品があるのは驚きです。しかも、これが源内自身を反映している可能性があると聞くと、彼の作品がいっそう面白く思えてきますよね。

さらに、べらぼう第1話で、蔦屋重三郎が朝顔に読み聞かせていた話がこの物語でした…!すでに第1話で、平賀源内が男色だという伏線が張られていたのですね。べらぼうのドラマの中で、重三郎はじめ周知だったわけです。

『江戸男色細見』

『江戸男色細見』は、陰間茶屋(若衆たちが客を取る場)のガイドブックと言われています。男色文化が粋とされた江戸では、こうした案内書も需要が高かったのでしょう。

 

源内の作品を見ると、当時の風俗や価値観を反映しつつも、どこか彼自身のユーモアや自由さが垣間見えます。

「地獄の閻魔大王も女形に恋をする」という発想なんて、まさに源内らしい遊び心ですよね。

こうした出版物を通じて、江戸時代の男色文化がどれほど自然に受け入れられていたか、そして源内がその文化をどう独自の視点で楽しんでいたのかが伝わってきます。

奇才・平賀源内の多才さ、恐るべし!と感じずにはいられません。

 

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まとめ

史実として、平賀源内と瀬川菊之丞の親密な関係を裏付ける明確な記録は残されていないものの、当時の江戸文化の多様性や、人々が才能や美しさに惹かれ合う姿を象徴するエピソードとして、今もなお語り継がれています。

「べらぼう」第2話で描かれた彼らの物語は、史実とフィクションを絶妙に絡め、江戸時代の文化や人間模様の奥深さを再認識させてくれるものでした。

源内が亡き瀬川菊之丞の面影を追う姿は、単なる憧れや敬愛を超えた、源内の孤独や未練を感じさせ、その想いの深さが、より切なく、ドラマチックな余韻を残しましたね。

もしかしたら、2代目瀬川菊之丞は、奇才と呼ばれた男・平賀源内が唯一心を寄せた存在だったのかも…。

もし現代に彼らが生きていたら、どんなコラボレーションが生まれていたのか。そんな想像をしながら、ドラマの続きを楽しむのもいいかもしれません。

 

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