2025年NHK大河ドラマ「べらぼう」の第44話。
今回は、蔦屋重三郎が平賀源内の“生存説”を追いかけ、再び情熱を取り戻していく姿が描かれます。
失意の中にあった重三郎とていが、源内の謎をきっかけに再び歩み出す展開に注目です。
この記事では、べらぼう第44話のあらすじをご紹介します。ネタバレを含む点にご注意ください。
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べらぼう|第44話のネタバレとあらすじ
絶望の中で
ていは死産ののち、食事も取れず心身ともに衰弱していました。重三郎も気力を失い、店には沈黙が漂います。
そんな折、「喜多川歌麿が西村屋と組んだ」と聞かされても、重三郎は何の反応も示しませんでした。手代たちは「このままでは蔦屋が潰れる」とささやき合います。
そのとき、駿府出身の若者・重田七郎が現れます。
上方で浄瑠璃本を書いていた七郎は、「蔦屋で本を書きたい」と願い出ました。原稿を見た重三郎は「よそでも通用する」とやんわり断りますが、七郎は袖の下だと言って一つの凧を差し出します。
「平賀源内が作った相良凧です」
それを聞き、重三郎の心が動きました。七郎は「源内は死んでおらず、相良に匿われている」と語り、重三郎とていはその話に引き込まれていきます。
平賀源内生存説
源内の真偽を確かめるため、重三郎は蘭学者・杉田玄白を訪ねます。
玄白は「源内の弟子・小田野直武は、師の死の翌年に不審死を遂げた」と語りました。重三郎は、直武が源内を助けたために殺されたのではないかと考えます。
真相を探るべく、重三郎は秋田に住む朋誠堂喜三二へ文を送りました。しばらくして江戸に戻ってきた喜三二は、重三郎にこう語ります。
「小田野は確かに源内と深く関わっていた。だからこそ国元へ帰らされ、その直後に亡くなったのだ」と。
やがて重三郎の探求心は熱を帯び、かつて意次の側近だった三浦庄司や、文人・大田南畝を訪ね歩きます。南畝は源内から「西洋婦人図」と題された一枚の絵を託されていたと明かしました。その絵を見たていは、ぽつりとつぶやきます。
「もしかすると、源内は絵師として生きておられるのでは…?」
重三郎はその言葉に導かれるように、芝居町の絵草紙屋を訪れます。そこで、源内にそっくりな後ろ姿を目撃。息をのんで追いかけたものの、人混みに阻まれ見失ってしまいました。
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探求の日々
帰宅後、芝居町での出来事を話すと、ていは久しぶりに笑みを見せました。源内の謎を追ううちに、二人の間には少しずつ温かい空気が戻っていきます。悲しみで止まっていた時間が、再び動き出したようでした。
そんなある日、ていは重三郎に提案します。
「歌麿が吉原で描いた下絵を、旦那様が仕上げて売り出してはどうでしょう?」
重三郎は迷いました。無断で作品を世に出すことにためらいがあったのです。しかしていは、「見事な彫りと摺りで仕上げれば、きっと戻ってくるはず」と背中を押しました。
少しずつ、かつての蔦屋らしさが戻り始めていました。
新たな同盟
ある日、店先に源内の戯作の続きと思われる草稿「一人遺傀儡石橋」が置かれていました。
書きつけには寺の名と日時が記され、そして「この日、この場所へ来られたし」と記されていたのです。重三郎は指定の場所へ。そこに待っていたのは、
三浦庄司、長谷川平蔵、松平定信、柴野栗山、そして元大奥総取締の高岳――そうそうたる顔ぶれでした。
彼らは、先代将軍の長男・家基が毒殺されたときに身につけていた手袋を見せ、「この事件の真犯人を追う」と語ります。毒を仕込んだのは家斉の乳母・大崎とされますが、事件には田沼意次の影も。
定信は「我らの敵は同じだ。宿怨を越え、共に戦おう」と告げ、重三郎にも協力を求めました。
源内を追う中で、重三郎は思いもよらぬ時代の闇へと足を踏み入れていくのです。
2025年大河ドラマ|べらぼうのあらすじとネタバレ全話まとめ
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べらぼう第44話の見どころ解説
べらぼう第44話は、悲しみの中にいた蔦屋重三郎と妻・ていが、再び前を向くきっかけをつかむ回です。
鍵を握るのは、なんと“平賀源内生存説”。
江戸の天才が実は生きていた――という衝撃の噂が、物語を大きく動かしていきます。
べらぼう第44話では、源内の生存を語る若者・重田七郎が登場し、沈んでいた重三郎の心に再び火を灯します。
そこから、杉田玄白や大田南畝といった知識人たちが次々と登場し、江戸の知の世界が再び息づくような展開に。ていとの絆も少しずつ回復し、蔦屋の再生を感じさせる温かい流れです。
そして、後半には“徳川家基毒殺疑惑”という、政治的な陰謀疑惑が再度持ち上がることに。
松平定信、長谷川平蔵――歴史上の実在人物が一堂に会する場面は見応え十分。これまでの文化ドラマから一歩踏み込み、時代の裏側に迫る重厚な展開が予感されます。
さて興味深いのは、この“平賀源内生存説”が実際の史実にも語られている点です。
平賀源内は獄中で亡くなったとされますが、一部では「遠州相良に逃れて生き延びた」という伝承が残っています
この史実とドラマの物語がどのように交錯していくのかが、今回のべらぼう第44話での見どころ。
蔦屋重三郎が“出版人”としてだけでなく、“時代の証人”として新たな局面へ踏み出す重要な一話になりそうですね。
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