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べらぼう|第42話のネタバレとあらすじ「招かれざる客」

2025年NHK大河ドラマ「べらぼう」の第42話。

今回は、オロシャ船の来航をめぐって揺れる幕政と、蔦屋重三郎や喜多川歌麿の商いの行方が描かれます。

この記事では、べらぼう第42話のあらすじをご紹介します。ネタバレを含む点にご注意ください。

⇒ これまでの「べらぼう」あらすじとネタバレ全話まとめ

⇒ 11月23日(日)放送のべらぼうは 第45話

 

べらぼう|第42話のネタバレとあらすじ

オロシャ船の来航と、定信の動揺

蝦夷地・根室に「オロシャの船」が現れたとの知らせが、松前藩から江戸へ届きました。

報告によると、その船にはロシアに漂着した日本人が乗っており、送り届けに来たというのです。

さらに、ロシアの正式な使節も同行し、漂流民の引き渡しとともに「国交を結び、通商を望む」との王の勅書を携えているとのことでした。

老中の松平信明らは、交易の道を開いてもよいのではと前向きに考えましたが、松平定信は激しく反対します。

「オロシャの船を江戸に招き入れるなど断じてならぬ!口車に乗せられ、江戸湾で大砲を撃たれたらどうする!」

定信の警戒心は強く、蝦夷の対応も松前藩に任せず、幕府が直接行うことを決めました。

その矢先、京から驚きの報せが届きます。
光格天皇が父・閑院宮に「太上天皇」の尊号を贈る意向を示したのです。

かねてより朝廷への影響力を強めていた定信は、これを「朝廷の越権」と受け取り激怒。
尊号を強行するなら、幕府からの援助金を打ち切るよう命じました。

政治と信仰、江戸と京――両者の緊張が、再び高まっていきます。

 

母の死

そのころ、重三郎は尾張に出向き、書物問屋・永楽屋との新たな取引をまとめていました。

ところがその最中、江戸から母・つよの訃報が届きます。

急ぎ戻った重三郎は、母をしのぶ集まりを店で開き、旧知の人々が次々と弔問に訪れました。
吉原からも駿河屋市右衛門や次郎兵衛、そして見番のりつが姿を見せます。

不景気にあえぐ吉原の話を聞いた重三郎は、りつに新しい提案をします。

「今、江戸じゅうで人気の看板娘を絵にする計画がある。喜多川歌麿に描かせてみてはどうだ?」

りつはその話に心を動かされ、資金を出すことを約束しました。

やがて寛政五年(1793年)を迎え、蔦屋の店は「書物問屋」として再スタート。

黄表紙、狂歌集、書物、そして歌麿の美人画――。
江戸の町は再び蔦屋の新作で賑わいを取り戻していきます。

⇒ 蔦屋重三郎の母親はどんな人?実の母・つよとの関係

 

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美人画の熱狂と、広がる波紋

江戸の街では、歌麿が描いた「三人の看板娘」が大評判となります。
水茶屋・難波屋のおきた、せんべい屋・高島屋のおひさ、吉原の芸者・豊ひな――。

この三人を一目見たいと、多くの人が店に押しかけました。

「おきたが淹れる茶は一杯百文」「おひさのせんべいは一枚百二十文」などと、物価が跳ね上がるほどの熱狂ぶり。

人々の財布が動けば、町も活気づく。
重三郎は「歌麿の絵が江戸の景気を動かしている」と豪語します。

弟子を使って効率的に描かせようとする重三郎に対し、歌麿は「一枚一枚、心を込めて描きたい」と葛藤を抱えます。

しかし、その思いを重三郎に伝えることはできませんでした。

一方、老中の本多忠籌らは、美人画の流行を定信に報告します。

贅沢や浮かれた風潮が広がれば、田沼時代の乱れが再来しかねない。

定信は激怒し、蔦屋の印を見つけるや「また、あの者か!」と怒声を上げました。

芸術が庶民の楽しみである一方、為政者には“秩序を乱す火種”に見えていたのです。

 

歌麿と重三郎、すれ違う道

蔦屋では、駿河屋との取引をめぐって新たな話が持ち上がっていました。

吉原の借金を整理する名目で、歌麿に「女郎の大首絵」を五十枚描かせ、その売上を返済に充てるというのです。
重三郎は、これを商機と見て即決しましたが、歌麿の承諾は得ていませんでした。

知らせを受けた歌麿は激しく怒ります。

「それは、俺を借金のかたに売ったってこと!」

重三郎は「礼金は払う。売ったわけではない」となだめますが、信頼していた重三郎に勝手に決められたことが、歌麿には我慢ならなかったのです。

そんな重三郎には、別の事情もありました。

妻・ていの妊娠がわかり、まもなく子が生まれる。

「新しい売れ筋を出して、ていに苦労をかけたくない」――その一心での判断でした。

歌麿は迷いながらも、結局この仕事を引き受けます。

数日後、地本問屋・西村屋の跡継ぎ、万次郎が歌麿を訪ねてきました。

万次郎は、蔦屋の印の下に小さく押された「歌麿」の名を指し、「先生の絵が軽んじられているのでは」と問いかけます。

「このまま蔦屋のもとで描くだけでよいのですか?」

その言葉は、歌麿の胸に深く刺さりました。

「西村屋さん。お受けしますよ。この仕事が終わったら、もう蔦重とは終わりにします」

そう言い残した歌麿の横顔に、芸術家としての決意と孤独がにじみます。

かつて“尽きせぬ欲”で共に夢を追った二人の道が、静かに分かれ始めていました。

⇒ 喜多川歌麿の生い立ちや蔦屋重三郎との関係は?カリスマ絵師の生涯

 

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2025年大河ドラマ|べらぼうのあらすじとネタバレ全話まとめ

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べらぼう第42話の見どころ解説

べらぼう第42話は、「別れ」と「はじまり」が静かに交錯する展開に。

蔦屋重三郎にとって、大きな転機が三つ訪れます。
それは

母・つよの死、妻・ていの妊娠、そして絵師・喜多川歌麿との確執です。

歌麿との仲を取り持っていてくれていた、つよがいなくなる。そして妻・ていの妊娠。子供ができたことは重三郎にとっては、うれしいことではありますが、蔦重に想いを寄せる歌麿の心境としては、複雑なところだと思います。

利益を最優先とする蔦重の考え方に対して、画家としての歌麿の想いや信念のようなものも、踏みにじられた気持ちになったかもしれません。

 

蔦重との決別を決めた歌麿。史実はどうだったのでしょうか?

史実として、1793年頃、歌麿は蔦屋との準専属関係を離れ、他の版元からも作品を出すようになります。

つまり、「蔦屋の絵師」から「独立した芸術家」へと道を変えていったのです。

また、蔦屋重三郎の死(1797年)を境に、歌麿の作品のクオリティや発表形態に変化があったとも言われています。

 

べらぼうの最初の段階から、長年タッグを組んできた重三郎と歌麿。

終盤、この時期にきて、亀裂が生じるというのはなかなかつらい展開ではありますが、それこそ、いつの時代も人間関係も同じ状態ではいられませんよね。

べらぼうのストーリー展開に大きく影響する一話となりそうです。

 

⇒ 時代の波とともに変化した蔦重と歌麿の関係

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