2025年NHK大河ドラマ「べらぼう」の第35話。
今回は、黄表紙が思わぬ反響を呼び、定信が暴走する一方で、歌麿が“笑い絵”を描き上げるなど、大きな転機が描かれる回となりそうです。
この記事では、第35話のあらすじをわかりやすくご紹介します。ネタバレを含みますのでご注意ください。
べらぼう|第35話のネタバレとあらすじ
新たな時代の始まり
年が明けてしばらく経ったころ、水野為長が本屋で新刊の黄表紙を買い集めてきました。
定信の手に渡ったのは、朋誠堂喜三二が書き、重三郎が世に出した『文武二道万石通』。
物語は鎌倉時代、忠臣・畠山重忠が武士たちを「文に秀でた者」「武に秀でた者」「何の役にも立たぬぬらくら者」に分けるという筋立てです。
重忠の着物には、なんと松平家の家紋・梅鉢紋が。
これを見た定信は、自分が重忠になぞらえられたと感激し、自分の政治が認められていると勘違いしてしまいます。
そこからますます意気込み、弓術指南所の設置や湯島聖堂の改修に乗り出すのです。
⇒ 文武二道万石通とは?あらすじや作者・喜三ニと蔦屋重三郎との関わりを解説
黄表紙は大ヒット!でも…
重三郎の店には『文武二道万石通』を求める客が長蛇の列を作り、大盛況。製本が間に合わず、紙束をそのまま渡す騒ぎになるほどでした。
重三郎やていも、この売れ行きに驚きながらも、誇らしげ。
ところが読者の多くは、黄表紙の風刺を真に受け、定信を持ち上げる内容と勘違い。からかいの意図が伝わらず、まるで政を応援するような流れになってしまいました。
重三郎は、今後の作品ではもう少し分かりやすく皮肉を伝えようと、喜三二ら戯作者たちと作戦会議を開きます。
そんな中で、春町が手がけた『悦贔屓蝦夷押領』の売れ行きがいまひとつだと判明し、春町本人はしょんぼり。しかし主君・松平信義に皮肉の意味を理解され、少し元気を取り戻します。
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「笑い絵」の誕生
ある日、歌麿は再会した耳の不自由な女性・おきよと心を通わせ、やがて所帯を持ちたいと話し出します。
石燕の遺作に触発された歌麿は、新たな気持ちで春画=「笑い絵」に挑みました。
完成した作品は、見る人を圧倒する力がありました。ていも重三郎も、しばし無言で見入ります。
おきよへの思いとともに描かれた絵には、これまでの歌麿にはなかった深みが宿っていたのです。
「ちゃんとしたい」と語る歌麿の姿に、重三郎は胸を打たれ、百両を渡して応援する決意を固めました。
風刺と誤解のはざまで
春町が書いた新作『鸚鵡返文武二道』は、より風刺を効かせた痛快な内容。
しかし、ていは「これはからかいすぎではないか」と心配します。
蔦屋夫婦が意見をぶつけ合うなか、春町は「これはからかいではなく、諫めのつもりだ」と語りました。
そこへ次郎兵衛から驚きの情報が。
なんと、定信が黄表紙の大ファンであり、重三郎や春町の作品も愛読しているというのです。皆が顔を見合わせ、出版を決意しました。
一方、政では定信が家斉の放蕩ぶりに頭を抱え、大奥や一橋家の放漫な暮らしにも悩まされていました。
栗山の助言を得て、定信は『御心』や『老中心得』など、政治理念を伝えるための文書をしたためます。
店頭には新作の黄表紙や錦絵が並び、人々の目を引いていました。
そして、文武奨励の風潮の中、意味を取り違えた人々が「凧をあげれば国が治まる」と信じ始めるほど、世の中は混沌としていました。
黄表紙を通して世の皮肉を描きながらも、重三郎たちは信じる道を歩みます。
そんな中、空から一枚の凧が静かに落ちてきます。
時代は天明から寛政へ。蔦屋の運命が、大きく動き出そうとしていました。
2025年大河ドラマ|べらぼうのあらすじとネタバレ全話まとめ
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べらぼう第35話の見どころ解説
第35話は、大河ドラマ「べらぼう」後半戦の大きな転機となる回になりそうです。
まず注目したいのは、重三郎が手がけた黄表紙『文武二道万石通』が、定信の誤解によって政の追い風になってしまうという皮肉な展開。
風刺が通じないことで逆に持ち上げられてしまう“ズレ”の面白さは、大河ファンならずとも唸るポイントです。
また、歌麿とおきよの静かな交流が描かれ、春画「笑い絵」の誕生へとつながる流れも必見。
これまで心に闇を抱えてきた歌麿が、自分の絵と向き合い、“ちゃんとしたい”と語るシーンは、思わず胸を打たれるかもしれませんね。
そして、定信と家斉、治済との対立もますます激化。
「政を動かす者」と「空気を読まない者」たちの対比が描かれるのでしょうか、歴史好きにとっても見逃せないドラマが展開されそうです。
蔦屋チームが放つ次なる一手にも注目したいところ。誤解が生んだ混乱のなかで、果たして彼らはどんな“からかい”を仕掛けるのか――期待が高まりますね!
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