2025年NHK大河ドラマ「べらぼう」の第32話。
今回は、老中を退いた田沼意次が、再び政の舞台で動き始める姿が描かれる予定です。幕府内で渦巻く思惑や駆け引き、そして米騒動の兆しなど、緊張感ある展開が見どころとなりそうです。
この記事では、「べらぼう」第32話のあらすじをご紹介します。ネタバレを含む内容となっていますので、ご注意ください。
べらぼう|第32話のネタバレとあらすじ
老中を辞めた田沼意次、まさかの処分
老中の職を離れた田沼意次は、徳川御三家と松平定信からの申し立てによって厳しい処分を受けることになりました。これまでの功績とは裏腹に、二万石の領地と、大坂や神田橋の屋敷まで没収されてしまいます。
やがて御三家は、次の老中として定信を推す動きを見せますが、老中の松平康福や水野忠友は一筋縄ではいきません。「大奥の意向」として、定信を登用するならば、意次の謹慎を解いてほしいと持ちかけたのです。
「裏の老中首座」復活
天明七年の正月、意次は再び登城を許されます。地位は落ちても、その知恵と存在感は衰えず、老中たちに次々と意見を述べる姿から「裏の老中首座」と呼ばれるようになりました。
康福たちとともに、一橋治済に対抗するための策も進行中。
「大奥の提言」を使い、定信の就任は将軍家の決まりに反すると御三家に告げます。定信の妹・種姫は将軍・徳川家治の養女であり、家斉の義理の姉。将軍家の親族は老中にはなれない、というルールに引っかかるのです。
田沼派、再び中枢へ
定信の就任を妨げるため、意次は紀州家の徳川治貞に接近し、御三家と一橋家の連携を崩そうとします。そしてその間に田沼派の人物たちを新たな老中に据えました。
四月十五日、徳川家斉が第十一代将軍に任命される式典の日。幕府の中枢は田沼派の人間で固められていました。
打ち壊しの危機と意次の苦悩
一方、大坂では米価の高騰によって打ち壊しが起こり、その余波が江戸にも広がる可能性が出てきました。事態を重く見た意次は、治貞の助けで定信との面会を実現。定信の領地・白河藩の米を分けてもらえるよう頭を下げ、なんとか了承を得ます。
米の確保に成功し、安堵の表情を見せる意次。しかし市中の人々の怒りは収まらず、公儀への不信感はむしろ強まっていくのでした。
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2025年大河ドラマ|べらぼうのあらすじとネタバレ全話まとめ
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べらぼう第32話の見どころ解説
「べらぼう」第32回は、田沼意次が“裏の老中”として再び表舞台に返り咲く、政争の駆け引きが光る一話になりそうです。老中辞任後も黙って引き下がらない意次が、御三家や松平定信、さらには一橋治済までも巻き込んで策略を巡らせる展開には、ワクワクしてしまいますね。
なかでも注目したいのは、定信の就任を阻もうとする“将軍家の定め”の逆手利用。
妹・種姫の存在を引き合いに、義兄である定信を「将軍家の親族だから老中になれない」とする理屈は、なんとも巧妙です。表では一歩引いた姿を見せつつ、裏ではしっかり布石を打っていく意次のしたたかさ。まさに老獪そのもの。
さらに、将軍宣下に向けて幕閣を田沼派で固めていく展開も、政権奪還劇として見応えがあります。陰で徳川治貞と手を組み、定信との和解を演出する場面には、意次の政治家としての柔軟さも垣間見えそうです。
米騒動の予兆も描かれ、市井の不安が高まる中で、意次が“お救い米”をかき集めようと奔走する姿には、政治の裏と表の狭間で揺れる人間味もにじみますが…。
知略、葛藤、そして再起。意次という人物の奥深さがじっくり描かれるであろうこの回は、静かに熱い、大河らしい一幕になりそうです。
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