2025年後期の朝ドラばけばけ第20週。
明治の世に生きる松野トキとヘブンが、新たな土地・熊本で迎える日々は、思いがけず“何もなさ”と向き合う時間となっていきます。
この記事では、『ばけばけ』第20週(第96話~第100話)のあらすじをご紹介します。ネタバレにご注意ください。
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ばけばけ|第20週のネタバレとあらすじ
不思議な共同生活
明治二十五年。トキとヘブンが熊本に移り住んでから、三か月が過ぎました。
二人のもとには丈や正木も同居し、ヘブンは第五高等中学校の予科で教鞭を執り、丈と正木も学生として通っています。
朝の食卓は、ヘブン好みのトーストとコーヒー、そしてトキのためのしじみ汁など、和洋折衷の献立。これらを一手に担っているのが、熊本で雇った女中のクマです。
クマは家事のすべてを完璧にこなし、「お手伝いなどさせられません」とトキやフミを遠ざけます。
そのおかげで暮らしは快適そのものですが、何もすることがない日々に、トキたちは次第に退屈を覚えていきます。
司之介もまた、不自由のない生活に物足りなさを感じ、「張り合いがない」とこぼすようになっていました。
「何もない熊本」
一方、ヘブンもまた、熊本の生活に戸惑いを抱えていました。
寒さが予想以上に厳しく、教員室で授業の準備をしながら、同僚教師ロバート・ミラーに胸の内を打ち明けます。
熊本には、日本の古きよきものが見当たらず、西洋と変わらない――そんな言葉が、思わず口をついて出ました。
それを聞いた同僚の作山は、「それでいいのです」ときっぱり言い切ります。日本はこれから、より豊かで強い国になり、西洋諸国と肩を並べる未来があるのだと。
“失われるもの”と“進んでいくこと”。
熊本という土地は、ヘブンに日本の現在地と未来を、否応なく突きつけていました。
張り合いを求めた司之介の、危うい賭け
そんな中、家の中で密かに事件が起こります。
司之介は、皆の目を盗んでたんすの中の金をすべて持ち出し、怪しげな相場師・荒金九州男と会っていました。
大金を預け、「すべて任せる」と頼む司之介。
ところが後日、荒金が差し出したのは、元手の何倍にも増えた金でした。
普通なら喜ぶ場面で、司之介は激しく怒り出します。
彼が望んでいたのは成功ではなく、すべてを失い、再び尻に火がついたような必死の暮らしに戻ることだったのです。
刺激のない安穏な生活への反発。
司之介の心は、豊かさとは正反対の場所を求めていました。
消えた焼き網と、疑心暗鬼の朝
ある朝、朝食の準備をしていたクマが、トースト用の焼き網が見当たらないと騒ぎ出します。
盗まれたのではないか――そんな一言から、家の空気は一変します。
正木は探偵さながらに推理を始め、司之介、トキ、フミ、ヘブン、丈、さらには自分自身にまで、動機があると指摘。
冗談めいた推理でしたが、疑われた側の心は穏やかではありません。
その場は一度収まったものの、家の中には見えない棘が残り、クマは「自分のせいで皆がぎくしゃくしている」と、女中を辞める決意まで口にします。
小さな嘘が生んだ、創作の光
さらに丈の懐中時計、正木の財布がなくなったと騒ぎになりますが、すぐに見つかり、二人は笑って済ませます。
この一連の出来事が、家族の空気を和らげるために丈と正木が仕組んだ“嘘”だったことに、ヘブンだけが気づきます。
嘘は嫌いだと言いながらも、「いい嘘だ」と微笑むヘブン。
その瞬間、彼の中で何かが弾けました。
「熊本には何もない」
それもまた、嘘だったのだと。
日本人の心は、確かにここにある。
そう気づいたヘブンは書斎に駆け込み、久しぶりに創作意欲を取り戻し、原稿用紙に向かいます。
翌朝、静まり返った家に響くのは、ペンを走らせる音だけ。
騒動の元となった焼き網は、結局台所の隙間から見つかり、皆で大笑いするのでした。
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