2025年後期の朝ドラ『ばけばけ』第11週。
松江の町に新しい年が訪れ、ヘブンは日本で初めての正月を迎えます。
笑顔の中で少しずつ距離を縮める人々。しかしその裏では、別れを予感させる出来事が静かに動き始めていました。
この記事では、『ばけばけ』第11週(第51話~第55話)のあらすじを詳しくご紹介します。ネタバレにご注意ください。
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ばけばけ|第11週のネタバレとあらすじ
新しい年のはじまり
松江の町に新しい年が訪れ、ヘブンは日本で初めての正月を迎えました。
トキに羽織袴を着せてもらい、年始の挨拶を練習する姿はどこか誇らしげです。日本語も上達し、町の人々とも穏やかに交流するようになりました。
花田旅館では、松野家や錦織らを交えた新年会が開かれます。宴の中でヘブンは乾杯の音頭を任されますが、冬の終わりには松江を離れるつもりであることを口にし、場の空気が一瞬静まりました。その言葉を聞いたトキは、胸の奥に小さな不安を抱きます。
ヘブンを引きとめたい思い
松野家は借金を抱えており、トキの月給二十円が生活を支えていました。勘右衛門と司之介は、ヘブンを松江にとどめようと、リヨとの縁を応援することにします。
リヨもまた、寒がりなヘブンのために江藤へ頼み込み、家にストーブを設置するなど、心を尽くしていました。
やがて江藤家では、ヘブンの快気祝いが開かれます。リヨは意を決し、ヘブンに自分の想いを伝えました。
ヘブンが語った過去
リヨの真剣な気持ちに応えるように、ヘブンはこれまで語らなかった自身の半生を明かします。
ギリシャで生まれ、幼くして両親と別れ、アイルランドの叔母に育てられたこと。
その後、いくつもの国を転々とし、アメリカ・オハイオ州で新聞記者となったこと。
そして黒人の血を引く女性・マーサと出会い、当時の法律に背いて結婚したこと。
しかし結婚を理由に職を失い、やがてマーサとも別れる道を選んだことを語りました。
人と深く関わるほど、失う痛みが大きくなる――そう感じたヘブンは、「どの国でも通りすがりの人として生きていこう」と決めたのです。
その言葉は、集まった人々の胸に静かに響きました。錦織は通訳をしながら、自分もまたヘブンにとっては通りすがりの一人なのだと感じ、複雑な思いを抱きます。
別れのしるし
その夜、ヘブンは沈んだ表情で家に戻りました。何も語らぬまま、リヨから贈られたうぐいすの籠を開け、鳥を空へ放ちます。
トキはその姿を見て、リヨとの関係が終わったことを悟りました。夜風に羽音が消えていく中、トキの胸にも寂しさが広がります。
すれ違う心
翌朝、ヘブンの部屋から大きな叫び声が響きました。ヘブンは金縛りにあい、動けなくなっていたのです。
トキは驚きながらも世話を焼き、ようやく落ち着きを取り戻したヘブンを見守ります。
その後、学校では錦織がヘブンに胸の内を問いかけましたが、彼から返ってきたのは事務的な言葉だけでした。
その日を境に、錦織はヘブンを迎えに来なくなります。理由がわからず戸惑うヘブン。そんなヘブンを見つめながら、トキは人の心の難しさを思い、静かにため息をつきました。
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