2025年後期のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)『ばけばけ』では、明治時代の松江を舞台に、怪談を愛する少女と異国の英語教師の出会いが描かれます。
文化や言葉の壁を越えて心を通わせる二人の姿は、忘れられがちな人々の生き様に光を当てる物語になりそうですね。
この記事では、朝ドラ『ばけばけ』のあらすじを最終回までまとめていきます。
第3週の朝ドラ『#ばけばけ』は…
結婚したら、色々あるのよ…
「ヨーコソ、マツノケヘ。」📺『ばけばけ』はNHK ONE(新NHKプラス)でもご視聴頂けます。https://t.co/hCMvV4oqIw" pic.twitter.com/SWudPQZAnj
— 朝ドラ「ばけばけ」公式 放送中 (@asadora_bk_nhk) October 9, 2025
「ばけばけ」あらすじ一覧表 | |||||
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第1週 9/29〜 |
第2週 10/6〜 |
第3週 10/13〜 |
第4週 10/20〜 |
第5週 10/27〜 |
第6週 11/3〜 |
第7週 | 第8週 | 第9週 | 第10週 | 第11週 | 第12週 |
第13週 |
『ばけばけ』のあらすじとネタバレ全話まとめ
ばけばけ|第1週のあらすじ(第1話~第5話)
放送日:2025年9月29日(月)〜2025年10月3日(金)
「ブシムスメ、ウラメシ。」
明治初期、松江の城下町。武士の家に生まれた松野トキは、しじみ汁の朝食を囲む家族とともに暮らしていました。けれども父・司之介は職を失い、祖父・勘右衛門は武士の誇りに固執し、母・フミの内職だけが家を支えています。
時代が変わり、元武士たちが新しい仕事を見つけていくなか、松野家だけが取り残されていくようでした。そんな中、父・司之介が一大決心をして…。
詳しいあらすじはこちら!
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ばけばけ|第2週のあらすじ(第6話~第10話)
放送日:2025年10月6日(月)〜10月10日(金)
「ムコ、モラウ、ムズカシ。」
舟占いで心を沈ませるトキ。縁談に夢を抱きながらも、胸の奥で「怪談好きな方がいい」とつぶやきます。そんな中、最初の見合いは思わぬ理由で破談に終わり、家族の思惑と自身の願いの狭間でトキは揺れ動いていきます。
涙ながらに「人のためになる武士であってほしい」と訴える姿は、トキのまっすぐな生き方を映し出していました。やがて訪れる次の出会いが、トキの未来を大きく変えていき――。
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ばけばけ|第3週のあらすじ(第11話~第15話)
放送日: 2025年10月13日(月)〜10月17日(金)
「ヨーコソ、マツノケヘ。」
明治の松江に根を下ろし始めたトキと銀二郎。二人は毎朝そろって働きに出かけ、夜は怪談を語り合う穏やかな日々を送っていました。
ところが、森山の来訪によって松野家の深刻な借金が明らかになり、同じ頃、雨清水家でも跡継ぎが失踪する事態が発生。そんな中、傅は病に倒れ、家も工場も混乱に陥ります...。
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ばけばけ|第4週のあらすじ(第16話~第20話)
放送日: 2025年10月20日(月)〜10月24日(金)
「ヤリナオス、シマス。」
傳のことがあり、機織り工場は倒産しました。トキは職を失い松野家の借金返済はますます苦しくなります。
トキが遊女になる話も再浮上し、銀次郎はトキを守るために仕事を増やすのですが、勘右衛門と衝突して松野家を出ていきます。トキは銀次郎の行方を追って東京へ。そこである人物と出会い…
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ばけばけ|第5週のあらすじ(第21話~第25話)
放送日: 2025年10月27日(月)〜10月31日(金)
「ワタシ、ヘブン、マツエ、モ、ヘブン」
トキが銀次郎と別れてから4年の歳月がたったころ、いまだに貧乏生活から抜け出せないでいました。新たに始めたシジミ売り商売の得意先から松江に外国人がやってくるとの情報が。
どんな外国人なのかと、期待するトキが、迎えたその当日。船着き場を訪れたトキはレフカダ・ヘブンと出会います。
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ばけばけ|第6週のあらすじ(第26話~第30話)
放送日: 2025年11月3日(月)〜11月7日(金)
松江中学校の教壇に立ったヘブンは、緊張を振り払うように堂々と英語で授業方針を語り、生徒たちの期待を集めます。しかしその一方で、松野家には新たな苦難が訪れていました。
借金取りの森山が急死し、跡を継いだ銭太郎が過酷な取り立てを始め、家計はさらに逼迫します。母と娘は夜明け前から働きに出る日々へ。そんな中、ヘブンは旅館を出て暮らす決意を固め、女中探しが始まるのですが――。
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ばけばけ|第7週のあらすじ(第31話~第35話)
放送日: 2025年11月10日(月)〜11月14日(金)
明治の松江、松野家の暮らしは借金の重圧に揺れていました。家族を支えるため、トキはついに異国の教師ヘブンのもとで女中として働く決意を固めます。しかし、その働き口を巡っては誤解や疑念が広がり、家族との関係も緊張を帯びていきます。
一方、雨清水家のタエと三之丞は困窮の末に破れ寺に身を寄せ、必死の生活を送っていました。
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ばけばけ|第8週のあらすじ(第36話~第40話)
放送日: 2025年11月17日(月)〜11月21日(金)
ヘブンの家で女中として働くことになったトキは、言葉の壁に苦戦していました。
ある日、買い物を頼まれた「ビア」が何を意味するのか分からず、失敗を繰り返します。ようやく瓶ビールだと理解して用意するものの、栓を抜いた瞬間に泡が噴き出し大騒ぎに…。
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ばけばけ|第9週のあらすじ(第41話~第45話)
放送日: 2025年11月24日(月)〜11月28日(金)
松江の秋は深まり、澄んだ空気が街を包みはじめていました。江藤に誘われ月照寺を訪れたヘブンは、その場で江藤の娘リヨと出会います。東京の女学校で英語を学んだリヨは、異国の教師に興味を抱き、積極的に声をかけていきます。
やがてリヨの想いは周囲を巻き込み、トキや錦織、そして江藤自身も動かされていきます。静かな松江の日々に、恋と文化の波が広がっていくのでした。
詳しいネタバレはこちら!
ばけばけ|第10週のあらすじ(第46話~第50話)
放送日: 2025年12月1日(月)〜12月5日(金)
松江に冬が訪れ、町は一面の雪に包まれました。異国の教師ヘブンは寒さに震えながらも授業を続け、女中として仕えるトキは懸命に日々を過ごしています。ある日、友人リヨから思いがけない言葉をかけられ、トキの胸に小さな波紋が広がります。そんな中、ヘブンが突然倒れ、病床で語った「通りすがりの異人です」という言葉が、トキの心を深く揺さぶることに...。
ばけばけ|第11週のあらすじ(第51話~第55話)
放送日: 2025年12月8日(月)〜12月12日(金)
明治の松江に新しい年が訪れ、ヘブンは日本で初めての正月を迎えました。羽織袴に身を包み、笑顔で挨拶を交わす日々。しかし、何気ない言葉から「松江を離れるつもり」であることが明らかになり、周囲の心に不安が広がります。リヨは懸命に彼を引きとめようとし、やがて明かされるヘブンの過去――それは“通りすがりの人”として生きてきた孤独な決意でした。
ばけばけ|第12週のあらすじ(第56話~第60話)
放送日: 2025年12月15日(月)〜12月19日(金)
松江の町に静かな異変が起きていました。ヘブンは一週間以上も金縛りに悩まされ、夜ごと不思議な恐怖に囚われています。見かねたトキは「お祓い」を勧めますが、言葉の壁に阻まれ戸惑うばかり。そんな中、距離を置いていた錦織が姿を現し、胸の内を明かします。やがて大雄寺で行われたお祓いをきっかけに、ヘブンは“怪談”と出会うことに。
ばけばけ|第13週のあらすじ(第60話~第65話)
放送日: 2025年12月22日(月)〜12月26日(金)
春の松江に、かつての夫・銀二郎から届いた一通の手紙。心を揺らす再会の予感のなか、ヘブンのもとにはロンドンから旧友イライザの手紙が届きます。同じ日に松江を訪れる二人の来訪が、トキとヘブン、そして錦織の運命を大きく動かしていくことに――。
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朝ドラ「ばけばけ」のあらすじ概要
『ばけばけ』の物語を大きな流れに沿ってご紹介します。主人公・松野トキが歩んでいく道筋と、そこで描かれるテーマを見ていきましょう。
トキの背景(没落士族の娘、松江が舞台)
松野トキは、明治維新を経て没落した士族の家に生まれます。
父・松野司之介の事業はうまくいかず、家計は火の車。祖父・松野勘右衛門は武士としての誇りを失わずに生きようとし、家族の中でその姿は重圧としてのしかかります。
舞台となるのは島根県松江市。
時代の大きなうねりのなかで、人々が新しい暮らしに適応できずに取り残される現実も描かれています。
ドラマの約7割が松江を中心に描かれることも発表されており、この土地の風景や歴史が深く物語に織り込まれていきます。
英語教師との出会い
そんな生活の中で、トキに転機が訪れます。
松江に赴任してきた外国人英語教師の家に、住み込み女中として働くことになるのです。
この教師・ヘブンはギリシャ生まれのアイルランド人。
幼いころに両親に見捨てられ、アメリカを経て日本へと流れ着いた過去を抱えています。
トキは偏見や不安を感じながらも、家族を支えるためにこの仕事を受け入れます。
ふたりの出会いは、物語の大きな転換点となります。
怪談を通じた心の交流
やがて、トキとヘブンの間に意外な共通点が見つかります。
それは「怪談が好き」ということでした。文化も言葉も異なる二人ですが、夜な夜な怪談を語り合ううちに、少しずつ心を通わせていきます。
「怪談話を語り合うという、一風変わった共同生活」
と紹介されるように、二人は恐怖と笑いを共有することで、互いの孤独に寄り添う関係へと変わっていきます。このやりとりは、作品のユニークな魅力となっていきそうです。
明治の西洋化の中で描かれる「居場所」探し
舞台となる明治時代は、日本が急速に西洋化へと進む時代でした。
トキは武士の娘としての誇りと、生活の苦しさとの狭間で揺れ、ヘブンは根無し草のように居場所を求め続けていました。
ふたりが共に過ごす時間は、単なる生活の共有ではなく、お互いの「心の居場所」を見つける旅でもあります。
文化や言葉の違いを超えて、人間同士がつながり合う姿が描かれており、このテーマは物語全体の軸となっていきます。
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朝ドラ「ばけばけ」に原作はある?脚本家は
続いては『ばけばけ』の物語がどのような背景から生まれ、そして脚本家がどんな視点で作品に息を吹き込んでいるのかをご紹介します。
原作はある?
『ばけばけ』は原作のないオリジナルストーリーです。
モデルとされた実在の人物・小泉セツさんを大胆に再構成し、登場人物名や背景などはフィクションとして描かれています。
そのため、他の作品に見られるような“あの本が元”という構造はなく、脚本家の舞台から映画、演劇、コントまでの経験が濃厚に息づいた新たな朝ドラとして生み出されていきます。
脚本家はふじきみつ彦さん
ばけばけを担当する脚本家・ふじきみつ彦さんは、多彩なジャンルに携わってきた方です。
NHK『阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし』で橋田賞を受賞し、テレビ東京『デザイナー渋井直人の休日』や『きょうの猫村さん』、WOWOW『撮休シリーズ』、さらには映画『子供はわかってあげない』など、幅広い作品に関わってきました。
ふじきみつ彦さんの作風には、「何も起きない物語を書いています」という言葉が象徴的です。
その言葉の奥には、こうした思いがあります。
「人生、光でも影でもないところがほとんどだなぁというのが僕の実感です。キラキラしているわけではないけど影というほど暗くもない、他愛もない時間。そんな部分に光を当てる朝ドラを書いてみたい」。
さらに、
「特別なことを成し遂げたりとてつもない夢をかなえたりした人ではありません。少し変わった、しかし何気ない日常を送った、普通の人かもしれません。だけど、だからこそ愛おしいのです」。
と語っています。
物語への期待
ふじきみつ彦さんのこうした視点は、『ばけばけ』の物語にぴったり重なりますね。
モデルとなった小泉セツさんが、大きな夢を叫ぶのでもなく、ただ静かに日常を生きた“普通の人”だったことが、作品の芯に据えられています。
プロデューサー・橋爪國臣さんもこう語っています:
「夢を宣言し、がむしゃらに追いかけるヒロインではありません。時代に取り残された人々に光を当て、尊重し、共に生き抜いていく、そんなドラマを作りたいと思っていました」。
この言葉は、物語の優しさと力強さの両方を感じさせてくれます。
奇抜な展開ではなく、日常の端々に隠れた心の豊かさを描く—そんな朝ドラになることへの期待が高まりますね。
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朝ドラ「ばけばけ」ヒロインキャスト紹介と実在モデル
それでは『ばけばけ』の中心となる主要二人のキャラクターとモデルをご紹介します。
ヒロイン・髙石あかり(松野トキ役)
主人公・松野トキを演じるのは髙石あかりさん。
実在のモデルは、小泉八雲の妻となった小泉セツさんです。
没落士族の娘として時代の荒波に翻弄されつつも、自分の居場所を探し続ける姿が描かれます。
トミー・バストウ(ヘブン役)
松野トキの夫となる外国人教師・ヘブンを演じるのはトミー・バストウさん。
モデルは『怪談』で知られるラフカディオ・ハーン(小泉八雲)です。
異国の地で孤独を抱えながらも、日本文化や怪談に強く惹かれ、トキと心を通わせていきます。
その他のキャストや役柄の詳細は、こちらの記事で詳しく紹介しています。
⇒ ばけばけのキャスト一覧!2025年後期朝ドラの主人公や主要キャラクターを徹底解説
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朝ドラ「ばけばけ」を支える制作と音楽
朝ドラ『ばけばけ』の舞台裏には、制作陣のこだわりと松江という土地の魅力が織り込まれています。そのひとつひとつをご紹介しましょう。
NHK大阪制作
『ばけばけ』はNHK大阪放送局が制作を担当。第113作目の連続テレビ小説として、大阪制作チームの手によって企画されました。
脚本はふじきみつ彦さん、制作統括は橋爪國臣さん、松江ゆかりの人々の生き方を丁寧に描きたいという思いが土台となっています。
制作の本拠が大阪にあるからこそ描ける視点と、地方ロケとのバランスが作品の魅力を支えています。
ロケ地(松江)とのつながり
ドラマのおよそ7割が、実際の松江市で撮影されています。
八重垣神社でのロケでは、トキのモデル・小泉セツが「縁占い」をした場所として知られる聖地で撮影が行われ、エキストラも参加しました 。
また、城山稲荷神社では、出演者の髙石あかりさんとトミー・バストウさんが現地でロケ報告会に出席 。
制作統括の橋爪國臣さんは、「セツは普通の人として描きたかった」と語るとおり、単なるロケではなく、歴史や土地の息遣いを画面に映す意図があることを明かしています。
さらに、スタジオセットにはハーン(小泉八雲)が住んだ家をモデルにした再現が施され、現地を訪れた関係者から「そっくりだ」と評価されているとのこと です。
音楽と主題歌
音楽を手がけるのは、作曲家・牛尾憲輔さん。
電子音楽を背景に持ち、アニメから映画まで幅広く活躍してきた実力派です。
牛尾憲輔さんは本作について「作曲がとても楽しいです」とコメントしており、作品の空気感や情緒が音楽にも反映されていることが期待されます 。
主題歌は夫婦デュオ「ハンバート ハンバート」による『笑ったり転んだり』に決定 。
制作統括の橋爪國臣さんは「トキとヘブンの“ありのままの空気感”を飾らず歌にできるお二人」と起用理由を説明し、ドラマ世界観との相性の良さが垣間見えます。
佐野遊穂さん(ハンバート ハンバート)も
「松江には思い出があり、物語にぴったりの曲になった」
と話し、佐藤良成さんは
「セツの“思い出の記”を読み、自分がセツになったつもりで作った」
と制作時の心境を語っています。
以上、今回は2025年後期の朝ドラ『ばけばけ』のあらすじやキャストについてお伝えしました。
物語の中心にあるのは、明治という大きな変化の時代に「居場所」を求めながら生きる人たちの姿です。没落士族の娘・松野トキと、異国から来た教師ヘブンが怪談を語り合いながら心を寄せ合う。その姿は、時代や文化を越えて私たちにも届く“人と人のつながり”を感じさせてくれます。
舞台は松江。脚本を手がけるのは、日常のささやかな瞬間に光をあてるふじきみつ彦さん。音楽や主題歌も、その静かであたたかな世界観を支えていきます。
『ばけばけ』は、ただのラブストーリーではありません。ふとした日常に潜む物語をすくい上げて、「自分の居場所って何だろう」と考えさせてくれる作品になりそうです。放送が始まる日が待ち遠しいですね。
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