2025年前期朝ドラ『あんぱん』第21週のタイトルは「手のひらを太陽に」。
詩を書いた嵩と、旋律をつけた親友・いせたくやによって生まれた楽曲「手のひらを太陽に」が、子どもたちにも親しまれる大ヒットを記録します。
作詞家として注目を集める嵩でしたが、漫画家としての夢は未だ遠く、心には迷いが残ります…。
この記事ではあんぱん第21週のあらすじとネタバレを紹介します。
あんぱん第21週のネタバレとあらすじ
名曲と、その陰にある葛藤
1964年の春。嵩が綴った詩に、いせたくやが旋律をのせて完成した「手のひらを太陽に」は、歌手・白鳥玉恵の歌声で世に広まり、「みんなのうた」でも紹介されるなど大ヒットとなりました。
子どもから大人まで多くの人に愛される曲となる一方で、嵩は舞台美術やテレビの構成なども次々と請け負い、過密な日々を送るようになります。
収入は増えたものの、漫画家としての代表作は未だ生まれず、心のどこかに満たされない思いを抱え続けていました。
過去との対話
八木は新たにサンダル製品を扱う会社を立ち上げ、のぶと嵩はその門出を祝いに訪れます。
そこでは、かつてガード下で出会ったアキラや元軍人の粕谷、蘭子らが働いており、それぞれの人生が新たな形で交差していきます。
一方、のぶは勤務先から突然の解雇通告を受け動揺しますが、登美子の茶道教室を訪れると、母親として誇らしげに話す登美子の姿に触れ、自分の在り方を見つめ直していきます。
蘭子は八木に映画評を載せた雑誌を手渡しますが、八木はその批評に疑問を投げかけ、ふたりは感情的な衝突を起こします。
八木の過去が語られ、蘭子もまた、自身の喪失体験と向き合っていきます。
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遠ざかるふたりの距離
健太郎の提案により、嵩は子ども向け番組「マンガ教室」に出演することとなります。そんな中、かつての同級生・康太が羽多子とともに東京を訪れ、かつてのパン屋を改装して「たまご食堂」を開く構想を語ります。
戦時中の記憶を胸に、「お腹をすかせた人を断らない」場所を作るという康太の想いに、のぶたちも胸を打たれていくのです。
一方、いせたくやとの創作活動が順調に進むなか、嵩はあらためて「自分は漫画家だ」と言い聞かせ、作詞の依頼を断ります。
のぶがその決断に口を挟むと、嵩は感情的に反発。のぶは家を出て、蘭子のもとに身を寄せることに。
本音でぶつかることの意味
1週間後、のぶは羽多子とともに登美子を訪ね、嵩の幼少期や名前の由来を聞かされます。登美子は、「本音でぶつかることが妻としての仕事」と、のぶの背中を押します。
その言葉を胸に、のぶは山登りに出かけ、山頂で手のひらを太陽にかざしながら、静かに自分自身と向き合います。
その頃、嵩も机に向かい、新たな漫画の制作を始めていました。
帰宅したのぶは、自分が嵩ではなく、自分自身に怒っていたことに気づいたと打ち明けます。何者にもなれなかったという思いを涙ながらに語り、ふたりはようやく互いの本音を見つめ合います。
のぶは、嵩が描きかけていた漫画の原稿を手に取り、笑顔を見せます。
それは、ふたりの再出発を象徴する一コマとなりました。
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あんぱん第21週の見どころ解説
朝ドラあんぱん第21週「手のひらを太陽に」では、嵩とのぶ、それぞれが抱える葛藤と再出発への決意が丁寧に描かれることが期待されます。
「手のひらを太陽に」の誕生という象徴的な出来事を中心に、嵩は作詞家として成功を収めながらも、本来の夢である漫画と向き合えずにいます。その一方で、のぶは解雇という転機に直面し、自分らしさを問い直していく流れが興味深いポイントですね。
注目したいのは、八木の過去や康太の食堂開店といった周囲の人物たちの背景が丁寧に描かれ、それぞれの「生きる意味」が交錯していくことです。
そして最後に、嵩とのぶが本音でぶつかり合い、再び手を取り合う展開は、これまでのすれ違いを乗り越えたふたりの成長を強く感じさせてくれるのではないでしょうか。
「何のために生まれてきたのか」という問いに対して、それぞれが自分なりの答えを見出そうとする姿に、温かく力強いメッセージが込められている一週になりそうです。