朝ドラ『あんぱん』に登場する健太郎(辛島健太郎)は、マイペースで、どこか放っておけない魅力のあるキャラクターですよね。
そんな健太郎を見て、「モデルとなった実在の人物がいるのでは?」と感じた方もいるのではないでしょうか。
この記事では、
- 健太郎のモデルとされる実在人物・風間完さんについて
- カレーパンマンとの共通点やキャラ要素
- NHKディレクターという設定から見えるオリジナル要素と今後の展開予想
についてお伝えします。
あんぱん健太郎のモデルは誰?実在人物はいる?
朝ドラ『あんぱん』に登場する健太郎(辛島健太郎)は、情に厚くてまっすぐ。
少し短気だけれど、憎めない魅力にあふれていますね。
そんな健太郎の姿を見て、「実在のモデルがいるのでは?」と感じた方もいるのではないでしょうか。
実際、健太郎には現実に存在した人物との共通点がいくつか見られます。
そのひとりが、やなせたかしさんの学生時代の友人・風間完さん。
もうひとつが、やなせさんの代表作『アンパンマン』に登場するキャラクター、カレーパンマンとのつながりです。
さらに物語が進むにつれ、健太郎がNHKのディレクターとして働いていることが明らかになりました。
この展開は、これまでのモデル候補とは少し趣が異なり、新たな人物が参考にされている可能性も浮かび上がってきます。
ここでは、それぞれの“モデル説”に注目しながら、健太郎というキャラクターがどのように形づくられていったのかを探ってみましょう。
実在モデル候補①:やなせたかしの友人・風間完さんとは?
まず注目したいのが、やなせたかしさんの“実在の友人”として知られる風間完(かざま・かん)さんです。
風間さんは、やなせさんと同じ東京高等工芸学校の図案科に在籍していました。
クラスメイトとして、机を並べ、将来の夢を語り合った仲間です。
その関係性は、まるで健太郎と嵩のよう。戦争という時代を背景にした“本物の友情”が、そこにはありました。
戦後、風間さんは挿絵画家として活躍し、雑誌や小説誌を中心に多くの美人画や人物画を手がけていきます。
朝ドラ『おはなはん』のタイトル画を描いたことでも知られ、昭和を代表する人気画家として名を残していますね。
口ぐせは「絵を描いて食べていけるって、しあわせだよなあ」。
そんなエピソードからも、絵にかける情熱が伝わってきます。
絵を愛する健太郎の姿と、どこか重なるようにも感じられますね。
名前の響きも、風間完(かざま・かん)と辛島健太郎はどことなく似ていて、創作に込められた想像の余白を感じさせます。
もちろん、違いもあります。
風間さんは東京出身、健太郎は福岡育ちの博多弁キャラ。
そのまま写したような一致ではありませんが、「実在の友人との思い出をベースにした創作キャラ」としては、十分リアリティのあるモデルといえるでしょう。
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モデル候補②:カレーパンマンとの不思議な共通点
もうひとつのモデル候補は、少し意外な存在です。
それが、やなせたかしさんが生んだ『アンパンマン』のキャラクター、カレーパンマン。
実は健太郎には、カレーパンマンを思わせる要素がいくつもあります。
たとえば、辛いカレーを愛してやまない食の好み。そして、料理をふるまう場面では、見るからに辛そうなカレーを仕上げることも。
苗字の「辛島(からしま)」という文字にも、“辛い=カレー”というイメージが自然と重なってきます。
さらに、健太郎の性格は熱血で、時に荒っぽくもありながら、周囲の人への思いやりにあふれています。
このあたりは、カレーパンマンのキャラ像ともよく似ていますね。
やなせたかしさんは、戦争を経験するなかで「本当の正義とはなにか」を問い続けてきた人です。その想いは、『アンパンマン』の世界観やキャラクターづくりにも色濃く反映されています。
「辛いカレーを分け合う」──そんなエピソードを描いた詩も残されており、“辛さ”を通して優しさや温もりを届けるキャラクター像は、健太郎にもつながるものがあるように思えます。
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あんぱん健太郎は実在モデルなしのオリジナルキャラ?
ここまで、健太郎のモデルとして、
- やなせたかしさんの友人・風間完さん
- 『アンパンマン』のキャラ・カレーパンマン
という2つの説を紹介してきました。
けれど朝ドラあんぱん第19週からは、健太郎がNHKのディレクターとして働く姿が描かれ、新たな展開がはじまっています。
これまでの健太郎像から、ひとつステージを変えたような印象を受けた方もいるのではないでしょうか。
健太郎はオリジナルキャラ?
この設定は、風間完さんの生涯とも、カレーパンマンのキャラ性とも異なる部分です。
ここにきて「健太郎はオリジナルキャラとして描かれたのでは?」という可能性も見えてきます。
もちろん、モデルがまったく存在しないということではなく、複数の要素がミックスされた創作キャラという立ち位置と見るのが自然かもしれません。
戦後の混乱期を生き抜き、好きなことを仕事にし、メディアの世界で人の心に触れる──そんな現代にも通じる“希望のかたち”が、健太郎には込められているように感じられます。
物語の後半にかけて、彼がどんな道を歩んでいくのか。
モデル探しだけでなく、フィクションとして描かれる成長物語そのものにも、目を向けたくなってきますね。
健太郎は、メイコの夢を支える存在に?
健太郎に思いを寄せるメイコ。ふたりの関係が今後どう動いていくのか、気になるところです。
物語では、メイコが「のど自慢」に出たいという夢を抱き奮闘しています。
そこに登場するのが、テレビ局で働く健太郎。
健太郎がメイコの挑戦をどう受け止め、どんなふうに背中を押していくのか──。
友情以上の絆が育まれていくのか、それともすれ違いが生まれるのか。
視聴者としても、ふたりの未来にやさしく期待を寄せたくなりますね。
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あんぱん健太郎役は高橋文哉さん
朝ドラ『あんぱん』で辛島健太郎を演じているのは、実力派俳優の 高橋文哉(たかはし ふみや)さん です。
高橋文哉 プロフィール
- 生年月日:2001年3月12日・24歳(2025年8月時点)
- 出身地:埼玉県春日部市
- 身長/血液型:176 cm・B型
- 所属事務所:A‑PLUS
高橋文哉さんは、2017年に「男子高生ミスターコン」でグランプリを獲得し、華々しく芸能界入り。
2019年には『仮面ライダーゼロワン』の主演で注目を集め、以降はドラマ『最愛』や『フェルマーの料理』など多彩な役柄を演じ、数々の新人賞を受賞しています。
2025年には エランドール賞 新人賞(TVガイド賞) を受賞し、キャリアは順調に拡大中です。
役への意気込みと収録エピソード
高橋さんは、『あんぱん』での役柄について、「健太郎はまっすぐで素直な男の子、その中心にいる人物」と語っています。
方言(博多ことば)にもこだわり、あざとさを避けつつ自然な演技を心がけているそうです。
戦争シーンに臨むにあたり、役のリアリティを追求して 干し芋を1日1枚食べる生活を数日間続けた というエピソードも。
これは当時の食糧事情を自ら体感する方法として意識的に取り入れたとのこと。
赤紙(召集令状)が届くシーンについては、「悲しさと寂しさ、そして“また会いたい”、という複雑な思いを言葉にする難しさ」を表現しており、監督とも丁寧に相談したといいます。
シーンが印象深いものとして、自身の記憶にも刻まれる撮影だったとのことです。
撮影現場での様子とメイコとのエピソード
高知ロケでは、朝田パンの店頭での撮影など、健太郎とメイコ(原菜乃華さん)が言葉を交わすシーンがいくつか描かれました。
現地での収録を振り返り、高橋さんは
「高知に行って、健太郎にとって新しい“居場所”ができた気がした」
と語っています。
役としての体験を、自分自身の感覚とも重ね合わせながら演じていたようです。
なかでも印象的なのが、“のらくろ”をテーマにしたイラストの場面。
「メイコに似てるんじゃない?」と冗談めかして見せるあのやりとりは、実は事前に何度も練習して臨んだそうです。
自宅でも繰り返し描き、絵のタッチと演技の呼吸を合わせていったというエピソードからも、この役への丁寧な向き合い方がうかがえます。
そしてもうひとつ、ギターと歌声が交差するあのシーン。
ふたりだけの空気感を出すため、本番前は緊張が高まっていたといいます。
それでも、現場で自然に感情があふれていったことで、健太郎とメイコにしか生まれない“特別な時間”が画面に映し出されたのではないでしょうか。
こうした一つひとつの演出に向き合う姿勢が、視聴者の心にじんわりと届いているのかもしれませんね。
以上、今回は朝ドラ『あんぱん』に登場する辛島健太郎のモデルについてお伝えしました。
実在の友人・風間完さんや、キャラクター的要素をもつカレーパンマンとの共通点、さらにNHKディレクターとしてのオリジナルな設定まで──健太郎という人物には、さまざまな要素が重なり合っています。
だからこそ、『あんぱん』の世界に生きる健太郎は、リアルで親しみやすく、視聴者の心に深く残る存在として描かれているのかもしれません。創作と記憶が溶け合ったこの物語のなかで、健太郎がどんな未来を歩んでいくのか、今後の展開にも注目が集まります。
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