2026年NHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」第3話。
今回は、清須に集った小一郎と藤吉郎が、それぞれの覚悟を胸に刻む「決戦前夜」が描かれます。父の無念を背負う藤吉郎、信長の前で志を問われる小一郎、そして今川義元の大軍を前に動かぬ信長。静かな時間の中で、運命が大きく動き始めます。
この記事では、2026年NHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」第3話のあらすじをご紹介します。ネタバレを含みますのでご注意ください。
豊臣兄弟!第3話のネタバレとあらすじ
清須で始まる新たな日々
故郷・中村を離れた小一郎、藤吉郎、直の三人は清須へたどり着きます。藤吉郎は浅野長勝の屋敷を訪ね、娘・寧々の身の回りを世話する者として直を紹介しました。こうして直は武家の奥で暮らすことになります。
小一郎と藤吉郎は町の借家で生活を始めました。ある夜、藤吉郎は亡き父・弥右衛門の敵討ちを胸に秘めていると小一郎に語ります。父は戦で深手を負い、討ち取った敵将の首を味方に横取りされ、無念のうちに亡くなりました。その相手は、槍の名手・城戸小左衛門。
織田信長も一目置く存在で、正面からの敵討ちは不可能でした。藤吉郎は戦の混乱に乗じる機会を待つ覚悟を固めます。
今川来襲
そのころ信長は今川との和睦を破り、鳴海をめぐって対立を深めていました。永禄三年五月、今川義元が二万五千の大軍で尾張へ向かっているとの報が届きます。
清須城で軍議が開かれ、佐久間信盛や柴田勝家らが策を論じますが、信長は「何もしない」と告げ、宴を命じました。藤吉郎は小一郎に刀を渡し、信長は必ず勝つと語ります。小一郎は不安を拭えませんでした。
草履をめぐる一幕
義元が迫る中でも動かぬ信長に、家臣たちは焦りを募らせます。藤吉郎は出陣を願い出ようとしますが追い返され、城戸の草履を見つけて腹いせに盗もうとします。もみ合う二人の前に現れたのは信長でした。
小一郎は、とんびの飛び方から雨を予測したと説明します。信長は興味深そうに笑い、出陣しないのかと問う藤吉郎に、勝つ策を示せと迫りました。和睦を口にした小一郎に信長は激怒し、侍の覚悟を説きます。
決戦前夜
やがて雨が降り出し、小一郎の予想は当たりました。失意の小一郎は村へ戻ろうとしますが、直に引き止められます。
その夜、丹羽長秀が、松平元康が今川の命で動いたと知らせます。信長は即座に出陣を命じました。
雨が上がった夜、藤吉郎の前に具足をまとった小一郎が現れます。腰には、かつて拒んだ刀。覚悟を決めた眼差しで、小一郎は藤吉郎を見据えていました。決戦は、すぐそこまで迫っています。
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2026年大河ドラマ|豊臣兄弟!のあらすじとネタバレ全話まとめ
豊臣兄弟!第3話の見どころ解説
豊臣兄弟!第3話「決戦前夜」は、派手な合戦シーンこそありませんが、物語全体の“芯”になる回になりそうです。最大の見どころは、戦う前の沈黙と緊張感。その静けさの中で、それぞれの覚悟が浮き彫りになっていきます。
まず注目したいのは、藤吉郎の内に秘めた敵討ちの思いです。父・弥右衛門の無念を晴らしたいという感情は、とても私的で切実なものですが、相手が味方の武将である以上、正面からは動けない。その葛藤が、藤吉郎の野心や計算高さだけではない「人間らしさ」を感じさせます。後の出世を知っている視聴者ほど、この若き日の青さは胸に響くのではないでしょうか。
一方で、小一郎の立ち位置も印象的です。戦に疑問を持ち、和睦という現実的な選択肢を口にしたことで、信長から激しく叱責される場面は、理屈と覚悟のぶつかり合い。正しさだけでは通らない世界で、何を選ぶのか。その問いを、小一郎は身をもって突きつけられます。
そして何より気になるのが、動かぬ信長の真意です。大軍が迫る中で宴を開き、何もしないと言い切る姿は、狂気にも見えますが、雨を読み、時を待つ姿には、ただならぬ胆力が感じられます。この静から動への転換が、次回への期待を一気に高めてくれますね。
兄弟それぞれの覚悟が交差し、ようやく戦の扉が開かれる――。第3話は、物語が大きく跳ね上がる直前の、張りつめた一夜として強く印象に残る回になりそうですね。
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