この記事では、2024年の大河ドラマ「光る君へ」第40話(2024年10月20日放送)のあらすじをご紹介します。
ネタバレを含みますのでご注意くださいね。
光る君へ|第40話のネタバレとあらすじ
宮廷での「源氏物語」朗読会
寛弘八年(1011年)5月、宮中で華やかな文学の会が催されました。この日は、一条天皇や藤原道長、彰子、敦康親王など、数々の高貴な貴族たちが集結。宰相の君が、あの有名な『源氏物語』の「藤裏葉(ふじのうらば)」の巻を朗読する場面です。
物語の中で登場する光る君(光源氏)と藤壺の関係に、参加者たちは興味津々。敦康がまひろに
「光る君は藤壺をどう思っていたのか」
と問いかけますが、まひろはただ微笑むばかりで、はっきりした答えを出しません。その微妙な空気の中、道長が一言。
「たとえ光る君が藤壺の想いを得たとしても、彼は決して幸せにはなれなかっただろう。不実の罪は、必ず報いを受けるものだ」
と、重々しい言葉を口にします。その一言で会場は一瞬静まり返り、参加者たちは物語の次なる展開を期待しつつも、道長の深い洞察力に驚きを隠せませんでした。
一条天皇の苦悩と、道長の計画
その夜、宮廷では別の会話が交わされていました。ある夜、一条天皇が厳しい冬の日にも関わらず、暖かい装いをしないことについて、藤原彰子が天皇に尋ねます。
「なぜ寒い冬の日でも火取りを使わず、暖かいものをお召しにならないのですか?」。
すると天皇は、少し疲れた表情で答えます。
「民の苦しみに少しでも寄り添うためだ。自らも苦しい生活を送ることで、民の心を感じることができる」
その言葉に、彰子は感動しますが、その後、天皇は急に胸を押さえて苦しみ始めます。どうやら病状が悪化している様子。道長は天皇の体調を見極め、譲位を進めるべき時期が来たと判断します。
道長は清涼殿に占い師を呼び、天皇の運命を占わせました。すると、
「代が変わる兆しがございます。恐れながら、崩御の兆しも出ております」
と告げられます。その言葉を聞き、道長は譲位の準備を進めることを決意。次の天皇には敦成親王を据えるべく、道長は早速重臣たちを集めて協議を始めました。
藤原行成は敦康親王が正当な後継者だと強く主張しましたが、他の重臣たちは道長の意見に従い、敦成親王が次期東宮となることで合意します。
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彰子中宮の怒り
道長が次期天皇を敦成親王に決めたことを知った彰子中宮は、怒りを爆発させます。彼女は敦成親王の母であると同時に、敦康親王の母でもあったため、相談なく次期天皇を決定されたことに納得がいかなかったのです。
「私は敦成の母であり、同時に敦康の母でもあります。なぜ私に何の相談もなく、次の天皇を勝手に決めてしまうのですか!」
と、彰子は道長に激しく抗議しました。しかし、道長は冷静に、
「政を行うのは私であり、中宮様ではございません」
ときっぱり言い放ちます。激怒する彰子は、父である道長との対立を続けましたが、結局は道長の決定が通り、彰子は泣きながらその場を去ります。この様子を見ていたまひろも、心を痛め、何もできない自分の無力さに悔しさを感じました。
一条天皇の譲位と最期
六月二日、居貞親王(後の三条天皇)は、一条天皇との対面を果たします。天皇は
「朕は譲位する。東宮であるそなたが践祚(せんそ)せよ」
(※践祚(せんそ)・・・天皇として即位すること)
と居貞親王に伝えました。これにより、一条天皇の長きにわたる治世が幕を閉じ、居貞親王が次の天皇として即位することが正式に決まります。しかし、その後も天皇の体調は悪化し続け、最終的には天皇は出家し、静かに最期を迎えました。
一条天皇の治世は25年にも及びましたが、その一時代がここで終わりを告げます。
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双寿丸との出会い
一方、宮廷の外では藤原賢子と乙丸が辻を歩いている際、乙丸がひったくりに遭うという事件が起こります。賢子はすぐさまひったくりを追いかけますが、相手は複数人であり、彼女を捕らえようとします。
追いつめられた賢子が必死に抵抗していると、突然、一人の若者が現れ、瞬く間に賊たちを倒してしまいました。彼は双寿丸と名乗り、乙丸をおぶって賢子を屋敷まで送り届けます。賢子はその勇敢な姿に感謝し、双寿丸を家に招き入れて夕飯をふるまいます。双寿丸は平為賢(たいらのためかた)に仕える武者であり、賢子との出会いが今後の物語に新たな展開をもたらす予感を感じさせます。
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光る君へ|第40話の見どころ
第40話では、道長の影響力が一層際立つ展開になりそうです。次期天皇として敦成親王を推す彼が、周囲を巧みに操りながら、自らの権力を強固にしていく様子が描かれるのでしょうか。冷静かつ計算された動きで、まるで将棋の駒を進めるように事を運ぶ道長の姿がちょっと怖くもあります。
一方、一条天皇は民を思い、自ら質素な生活を送るという優しさや、内面の葛藤が描かれる場面もあるかもしれませんね。道長の冷徹な行動と対照的に、彼の弱さや孤独感が浮き彫りに…?この二人の立場や性格の違いが、物語に深みを与えていきそうです。
全体を通して、人間関係の複雑さや、権力を巡る争いが一層激化していく展開が見どころとなりそうで、今後どのように進むのか、とてもも気になりますね。
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後記:光る君へ|第40話感想
第40話の『光る君へ』では、「君を置きて」というテーマをもとに、一条天皇の譲位、そして崩御されるまでの物語が展開されました。この回では、道長はじめ、行成、一条天皇の動きや心情がとても印象的に描かれています。
まず、行成のシーンが印象に残ります。彼は一条天皇にしっかりと自分の意見を伝え、道長の信頼を勝ち取る重要な役割を果たしています。特に、道長が「お前に助けられたよ」と感謝するシーンでは、行成がただの家臣ではなく、藤原家を支える大事な存在であることが強く伝わります。この忠誠心や賢さが行成の魅力ですよね。
一方、一条天皇の譲位と出家の決断も物語の大きなポイントです。一条天皇は体調が悪化する中で、後継者を決めることを決意し、その後、仏の道に入ります。平安時代の宮中では、権力争いが常に激しく、彼の譲位がもたらす影響も大きかったと感じさせられます。
一条天皇の最期は、とても美しく、辞世の句についても現代までの謎をそのまま演出するかたちで描かれましたね。
また、女性である彰子の苦悩も見逃せません。「どうして女は政治に関われないの?」という彼女の嘆きは、当時の女性たちが置かれていた立場の厳しさを象徴しています。彰子の言葉には、自身の無力感と悔しさが詰まっていて、視聴者に強く訴えかけてきますよね。
全体的に、激しい権力争いの中で揺れる人々の心情が描かれ、新たな時代の幕開けが感じられる回でした。これからの展開に期待しながら、登場人物たちの運命がどう動いていくのか楽しみですね。
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